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「日大のドン」田中元理事長が死去 本誌直撃に語っていた林真理子氏への“恨み節”「やってみれば苦労はわかるでしょう」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.01.13 20:13 最終更新日:2024.01.13 20:19
日本大学の相撲部監督、同大の理事長を務めた田中英寿氏が、死去したことが1月13日に分かった。享年77。一部報道によると、がんを患っていたという。
もともとアマチュア相撲で一世を風靡し、卒業後は日大職員に。2008年から13年間、理事長として学内の権力を自身に集中させ「日大のドン」と呼ばれるようになった。田中氏の手綱を引いていたのは、「ちゃんこ料理たなか」を経営していた故・優子夫人だった。日大関係者は、ちゃんこ店に日参し、そこで人事が決まることもあったという。田中氏が権力を掌握するのに、優子さんの存在はなくてはならなかった。
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しかしながら2021年11月、所得税5300万円を脱税したとして、東京地方検察庁特捜部は田中氏を逮捕。これを受け12月、田中氏は理事長を辞任した。また、日大は田中氏との決別を宣言するに至った。2022年10月に優子さんが死去したが、その葬儀には、日大関係者には参列しないよう通告されたという。こうして、田中氏の存在は薄れていった。
「もともと重い糖尿病で、脱税容疑で有罪判決が確定してからは、入退院を繰り返していたようです。見舞いにくる日大関係者もほとんどなく、寂しい晩年だったようです。優子夫人とは『嫁』『主人』と呼びあう仲のいい夫婦で、脱税を認めたのも、自分が認めないと優子夫人が逮捕される可能性があったからだといいます。日大関係者には『優子が残れば、ほかは何もいらない』とまで言っていました。強制捜査のときのケガが元で入院し、そのまま自宅に戻れず亡くなった優子夫人に対する自責の念は、最後まで強かったようです」(元日大関係者)
本誌は2022年6月、作家の林真理子氏が日大の次期理事長に内定したことを受け、見解を求めるべく田中氏を直撃している。
「彼女は素晴らしい人ですよ。OGだしね。そのほうが理事長にはいいんだよ」
林氏についてそう話したものの、その後には“恨み節”と取れるような発言も飛び出した。
「やってみればその苦労はわかるでしょう。だいたい大学なんて、どうすれば儲かるの? 少子化だし、学生なんか集まらないよ。入試の倍率だってカツカツだし、入学したら中退者も出るから、実質定員割れも。でも教授の首を切ったら不満が出る。だから事業部を作ったんだよ」
心中穏やかではなかったのか、田中氏は、そう自らの正当性をぶちまけると、近所のスーパーに寄り、慣れた手つきで弁当と惣菜を買っていた。ジャージー姿にサンダル履き。このとき、優子さんはまだ長期入院中で、田中氏からは、覇気が感じられなかった。
「日大にはまだ、田中一派と呼ばれる派閥も存在しているといいます。林理事長の日大改革は、今後も簡単ではないでしょう」(別の日大関係者)
“我が世の春”を謳歌した田中氏の晩年はあまりに寂しいものだった。合掌。
( SmartFLASH )