5年に一度の中国共産党大会が開かれ、習近平国家主席を中心とする新指導部のメンバーが発表された。
従来であれば、2期目には次期後継者の候補となる50代メンバーが入るはずだが、今回の新指導部は60代のみ。このため、習体制が5年後以降も続くのではないかと報じられている。
2012年に総書記に就任して以来、綱紀粛正を掲げ、徹底的にライバルを追い落としてきた習近平。最近も「国会議員」75%をクビにしたと、その強権ぶりが話題になった。
現在64歳の習近平の原点は、農村での過酷な体験だ。1969年、15歳のとき、文化大革命で北京から「下放」され、陝西省梁家河村へ。農作業のかたわら、ダムの工事などにも従事した。
こうした重労働の生活は7年続いたが、かつて要職についていた父親・習仲勲氏の復権で北京へ戻る。15歳から22歳まで学校教育を受けていないにもかかわらず、中国最高の理系大学「清華大学」に合格。
卒業後は、結婚、離婚、再婚を立て続けに経験しつつ、地方の指導者として活躍した。本誌2012年10月23日号では、評論家の宮崎正弘氏がこう述べている。
「習近平は大学卒業後、駐英大使の娘と結婚しますが、すぐに離婚。その後母親に熱心に勧められて、現在の妻・彭麗媛と結婚するんです。彭麗媛は “中国の美空ひばり” ともいうべき国民的なスーパースター。
彼女は政治力もあるし、教養もある。たとえば引退後に遊びに来た江沢民を夫婦で案内したとき、江沢民がいろいろ質問しても習近平は何も答えられない。すると奥さんがさっと答える。典型的なアゲマンですね」
そんな妻の彭麗媛は買い物が趣味。特に銀座の資生堂・高級化粧品などが大のお気に入りだという。中国国内では向かうところ敵なしの習近平だが、妻にだけは頭が上がらないのだ。