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180人必要な現場に確保できたのは80人! 大阪万博メインアクセス手段「シャトルバス」運転手足りず大ピンチ

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.04.16 16:48 最終更新日:2024.04.16 16:53

180人必要な現場に確保できたのは80人! 大阪万博メインアクセス手段「シャトルバス」運転手足りず大ピンチ

万博会場の大阪・夢洲では会場のシンボルである大屋根(リング)などの建設が進む(写真・時事通信)

 

バスの運転手がまったく足りないんです」

 

いま「2025大阪・関西万博」の関係者から、こんな悲鳴が聞こえてきているという。

 

 

「万博会場の夢洲(ゆめしま)には、3つのアクセス方法があります。大阪メトロ中央線に新設される『夢洲駅』の利用、JRゆめ咲線の桜島駅やJR大阪駅などを発着するシャトルバスの利用、そして自家用車の利用です。しかし自家用車の駐車場は夢洲にはないので、隣接する舞洲や尼崎、堺に駐車して、そこからシャトルバスに乗り換えて夢洲に向かいます。

 

 日本国際博覧会協会では、1日あたり多い日で約22万人の来場を予定していますが、交通手段はメトロ利用者が約12万人、駅や空港、駐車場からのシャトルバス利用者が約10万人と想定しています。このシャトルバスの運転手募集が、思いのほか、はかどっていないのです。

 

 大阪シティバスは『時給2000円、1日4.5~5時間勤務で週3日から勤務可能』の条件で募集し、大阪メトロも駅などに『万博ドライバー超募集!』と広告を出していますが、桜島駅を発着する路線は180人のバス運転手が必要とされているところ、約80人しか確保の見通しが立っていないといわれています」(経済ジャーナリスト)

 

 協会は、全国のバス事業会社に運転手の出向が可能かどうかの打診をしているが、各地のバス事業会社も、運転手の不足が顕著だ。日本バス協会による2023年度の試算だが、全国で12万1000人の運転手が必要なのに対して11万1000人しか確保できなかったという。じつに1万人の不足が生じているのだ。万博に運転手を派遣できない実状がうかがえる。

 

「万博協会も3月13日の理事会で、JR桜島駅からの直通シャトルバス運賃を350円として、協会が41億円の補助金を負担する方針を決めました。補助金は、運転手を確保するための人件費や滞在費に充てる見込みです。シャトルバスの運行本数が少なくなるなどして、来場者が駅に滞留する事態は絶対に避けなければなりません」(前出・経済ジャーナリスト)

 

 こうした状況に、SNSには《駅構内や車内至る所に万博のバス運転手募集のポスター見かけますが、期間限定の大型バス運転手に応募する人おるんかい?》《期間限定フルタイムバイトみたいな不安定な仕事に応募してくる人がどのくらいいるんだろうか》《万博のバスの運転手 これだけ人不足言われてるのに この給料はないわ》など、前途多難を思わせるコメントが寄せられていた。

 

 万博はどちらを向いても、圧倒的に人手が足りていないようだ。

( SmartFLASH )

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