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「墓に入りたくない」「コレクションを処分されたくない」死後にされたくないこと「15の希望」はこうして実現しよう

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.05.26 06:00 最終更新日:2024.05.26 06:00

「墓に入りたくない」「コレクションを処分されたくない」死後にされたくないこと「15の希望」はこうして実現しよう

自分の葬儀の後も “心配の種” が山積み(写真・PIXTA)

 

「デジタルデータを見られたくない」「相続争いしてほしくない」「悪口を言われたくない」「コレクションを処分されたくない」「葬式はいらない」……。

 

 本誌読者に「自分が死んだ後で『絶対にしてほしくない』こと」を聞くと、527人からのような切実な回答があった。

 

 司法書士の田代隆浩氏は、“家族に忘れられたくない” という思いに応えるため、家系図作成会社「家樹」を立ち上げた。

 

 

「日本で家系図は “立派な先祖を持つ人だけのもの” と思われがちですが、家の歴史を知ることで子供が興味を持ち、歴史教育にも役立ちます。また、家族で取り組むことで推定相続人が誰なのかも事前に把握でき、実用的で楽しい終活になるはずです」

 

 では、実際に、どのような終活をおこなえばいいのか。本誌は読者から寄せられた「死後の希望」を実現させるための方法を「ネガティブ終活」と名づけ、その方策を調査してみた。

 

「墓に入りたくない」「コレクションを処分されたくない」など、15の希望を叶える「ネガティブ終活」の “正解” とは――。

 

(1)“アイツ” には葬儀に来てほしくない
→「エンディングノート」で弔問客リストを

 

「葬儀に呼んでほしくない人がいるなら、事前にリストを作って、エンディングノートに書いておくのがいいでしょう。最近は葬儀をしたくないという相談が増えています。葬儀の形もさまざまなので、自分の希望を記しておきましょう」(相続・終活コンサルタントの寺門美和子氏)

 

(2)葬式を仕切ってほしくない
→元気なうちに「葬儀社」と契約しておこう

 

 苦手な兄弟などに、葬儀を仕切られたくない場合は……。
「葬儀の方法や料金などは、葬儀社と打ち合わせをして予約することができます。また、自分の葬儀や納骨、埋葬に関することを信頼できる人に委任できる『死後事務委任契約書』を公証役場などで作成することができます」(相続に詳しい木野綾子弁護士)

 

(3)墓に入りたくない
→「海洋散骨」も選択肢のひとつ

 

「海洋散骨は認知度が上がり、リピートされる方もおられます」

 

 散骨サービスを手がける㈱メモリアルスタイルの西山悦子さんが語る。

 

「年間300~400件のご依頼があるなかでも、増えているのがお墓のご遺骨をすべて取り出し、散骨して墓じまいをされるケースです。2023年は、前年比で倍増しました。ご希望を聞いておく生前予約や、亡くなった後に散骨を任せる方を決めていただき、料金を預かる生前信託があります」

 

 同社では個人、合同、代行の3種類の散骨があり、個人の場合、料金は小型クルーザーを利用し、神奈川県葉山に散骨するプランが16万円から。ほかに海洋散骨をするための粉骨に3万円かかる。同社では樹木葬も紹介しており、合祀型で20万円~、個人型で30万円~だ。

 

(4)家族とは疎遠なので遺産を遺したくない
→「遺贈」で相続させないことはできるが……

 

「遺言書で遺贈や寄付をすることにして、家族に遺す額を少なくすることはできます。ただし一定の法定相続人には、法律上取得することが保証されている遺留分があるので、請求されたら精算するしかありません」(木野氏)

 

 いくら嫌いな家族でも、1銭も渡さないわけにはいかないのだ。

 

(5)恥ずかしい動画ファイルを残したくない
→「専用ソフト」もあるが…生前整理を徹底すべし

 

 一定期間パソコンを起動しない場合に、データを消去してくれるソフトはあるが……。

 

「自己責任で利用するのはいいかもしれませんが、むしろ “デジタル終活” をしておくべきです。ネット銀行の暗証番号などは書き出し、見られたくないものと分けて保存しておきましょう」(寺門氏)

 

( 週刊FLASH 2024年6月4日号 )

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