「保守の人たちから東京を守ってほしいという声がたくさんあります。自民党の議員が支援する動きは大変心強い」
6月12日、東京都知事選(20日告示、7月7日投開票)に3選を目指して立候補を表明した小池百合子東京都知事が、14日の定例記者会見で自民党が支援をする方針について聞かれ、このように答えた。
「無所属で出馬することを公言していましたから、かなり踏み込んだ発言ですね。政治とカネの問題で国民からの支持を失っている自民党と組むことは、岩盤自民党支持者の組織票は見込めますが、無党派層が離れてしまう恐れもあります。それだけ小池氏も選挙戦が伯仲すると見ているのでしょう。この発言に蓮舫氏は、『小池氏=自民党』という構図で、徹底的に批判してくるはずです」(政治部記者)
【関連記事:上昇志向のかたまり「蓮舫」の原点は「ハイレグ水着で投げキッス」】
そうしたなか、「都知事選に対する東京都連の対応について」と題された一枚のペーパーが物議を醸している。
「宛先には『総支部長 各級議員』、差出人には『自由民主党東京都支部連合会 会長萩生田光一 幹事長三宅茂樹』と書かれてあり、6月14日付で配布されました。
おもな内容は6月10日の臨時総務会で決まった『蓮舫による核心都政の絶対阻止』『小池都知事への全面支援』『支援の方法等は都連四役に一任』の3点です。これを読むと、早い段階から自民党都連の小池氏支援は固まっていたようですね。
このペーパーについて、ジャーナリストの有田芳生氏が自身のXに投稿すると、蓮舫氏も6月15日、引用して紹介。蓮舫氏は《呼び捨てされちゃってる。もしかして、私はそれくらい仲が良かったのかしら。》と書いていますが、注目したのは自民党が小池氏を支援することではなく、ご自身が『蓮舫』と呼び捨てにされたことだったようです(苦笑)。
自民党関係者からは『いくらなんでも呼び捨ては失礼だよね。それにしても蓮舫さんは相変わらず嫌味と皮肉はお上手だ』と苦笑が漏れていました」(政治担当記者)
ペーパーの文面からは、蓮舫氏に対するむき出しの敵意が感じられる。関係者からは「これから仁義なき戦いが始まる」という声が聞こえてくるが、その予言は早くも「組織票のぶんどり合戦」に出ているようだ。
「小池氏には、特別顧問を務める都民ファーストの会はもちろんのこと、公明党も支援に回ります。また2020年の前回知事選と同様に、連合東京は小池氏を支援する方針を固め、国民民主党も支援する方向で調整していますから、小池氏にとっては大きな追い風です。
一方、蓮舫氏の支援を党として明確にしているのは共産党と社民党です。蓮舫氏が所属してきた立民の泉健太代表は、14日の定例会見で『党として蓮舫氏を推薦、支持する予定はない』と議員それぞれの自主支援に言及するなど塩対応。
連合の支援が期待できないことに、蓮舫氏は14日、『支援してくださると、内々に表明してくださっている労働組合もいる』と産別での支援を期待するのがやっとでした」(同)
小池氏、蓮舫氏、ともにまもなく公約を発表する。その内容が、「仁義なき戦い」の行方を大きく左右するはずだ。
( SmartFLASH )