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空飛ぶクルマ、大阪万博ではただの「デモ飛行」…繰り返された「飛ぶ飛ぶ詐欺」で吉村知事に大きすぎるダメージ

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.06.15 15:45 最終更新日:2024.06.15 15:45

空飛ぶクルマ、大阪万博ではただの「デモ飛行」…繰り返された「飛ぶ飛ぶ詐欺」で吉村知事に大きすぎるダメージ

「空飛ぶクルマ」に試乗する吉村知事(写真:つのだよしお/アフロ)

 

 2024年4月21日、吉村洋文大阪府知事が『日曜報道 THE PRIME』(フジテレビ系)に出演。「2025年大阪・関西万博」の “目玉” のひとつになっている「空飛ぶクルマ」について、「(クルマではなく)ドローンです」と認める発言をして話題になった。

 

「一緒に番組出演した橋下徹元大阪府知事が『メッセージでごまかしはよくないと思うんですよ』と切り出し、『はっきりと有人ドローン、人乗りドローンと言わないと。“空飛ぶクルマ” というと、クルマ(として)走れないじゃん、こんなん嘘やんかという人が絶対出てくる』と吉村知事を問い詰めました。

 

 これを受けて吉村知事は、苦笑を浮かべながら『技術的にはドローン。これはドローンです』と認めたのです」(政治担当記者)

 

 

 誰もが抱いていたモヤモヤを橋下氏がバッサリと指摘した感じだが、吉村知事は少々、納得がいかないような表情を浮かべていたのが印象的だった。

 

 あれから2カ月――。6月14日、「空飛ぶクルマ」が暗雲に突入したことが報じられた。全日空、日本航空、丸紅とともに運航事業者に選ばれている「スカイドライブ」(愛知県豊田市)が、万博会場で旅客を乗せて飛行する商用運航を断念。「客を乗せないデモ飛行のみにする」と発表したのだ。

 

「スカイドライブ社が開発中の機体は全長13メートルのパイロットを含めた3人乗り。12基のローターで飛行しますが、期限内に国から『耐空証明』の承認を得ることが難しくなったようです。丸紅も同様にデモだけ。全日空、日本航空も商用飛行について『未定』としているようです」(週刊誌記者)

 

 空飛ぶクルマについて、これまで吉村知事は何度も実現できると主張してきた。Xの投稿だけ見ても

 

《関空から大阪湾をひとっ飛びで万博の夢洲会場へ》(2020年9月27日)

 

《大阪で「空飛ぶクルマ」を実現させる》(2021年9月14日)

 

《いよいよ来年「空飛ぶクルマ」が大阪の空へ》(2022年9月7日)

 

《空を見上げれば空飛ぶクルマ》(2023年10月6日)

 

 などと、事あるごとに訴えている。しかし、厳しい現実を前に、知事への批判やダメージは大きくなりそうだ。

 

 13日には産経新聞が、参加国が自前で建設する海外パビリオン「タイプA」に関し、外観の完成を10月中旬までに済ませるという構想が事実上、破綻していると報道。ほかにも「2億円トイレ」の入札不調が続き、ようやく1億5372万円(税抜)で落札したことが伝えられるなど、不安なニュースばかり続いている。

 

 Xでも、《目玉が次々に頓挫していく》《チケット売り出してからのソレは詐欺ではないのかな?》《空飛ぶクルマは飛ぶ飛ぶ詐欺》といった失望や怒りのコメントがあふれていた。これ以上、がっかりが増えないことを祈るばかりだ。

( SmartFLASH )

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