社会・政治社会・政治

「自民は負ける」小泉進次郎氏“危機感MAX”も党の支持率はやや回復…“ポスト岸田報道”にほくそ笑む党関係者の本音

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.07.02 13:25 最終更新日:2024.07.02 13:25

「自民は負ける」小泉進次郎氏“危機感MAX”も党の支持率はやや回復…“ポスト岸田報道”にほくそ笑む党関係者の本音

6月12日、会合に出席した小泉進次郎氏

 

「今、全国で選挙をやれば、とにかく自民は負ける。自民に投票する気になれないという自民支援者だっている」

 

 自民党小泉進次郎元環境相が6月30日、神奈川県綾瀬市長選の応援演説でこのように“最大限の危機感”を示したと、同日の産経新聞が報じた。

 

 小泉氏の発言に「その通り」と賛同するのは、さる政治部記者だ。

 

 

「自民党の情勢調査では、次の衆院選では50議席くらい減るという話もあります。ただし、これは岸田文雄首相の下で選挙をやった場合の予測。岸田首相は9月の総裁選での再選へ向けてやる気満々のようですから、小泉氏は首相を牽制する意図もあったのではないでしょうか」

 

「自民は負ける」発言と同日に公表された日経新聞とテレビ東京の世論調査(6月28日〜30日)では、岸田内閣の支持率は5月の調査から3ポイント減の25%。ところが、党の支持率は回復傾向にあるのだ。

 

 政党支持率では、5月の調査から自民は4ポイントアップの31%で、立憲民主党は3ポイントダウンの9%。さらに「次期衆院選の投票先」を尋ねる問いでは、自民が7ポイントアップの31%で、立憲は2ポイントダウンの14%に。「次の投票先」については、両者の差が1カ月前の8ポイントから17ポイントまで広がったことになる。

 

 回復の要因について、自民のベテラン秘書は「ポスト岸田報道が広まるとともに、新しい総裁への期待感が高まったこと」を挙げる。

 

 6月下旬、自民党総裁選への出馬が噂される2人の動向が相次いで報じられた。河野太郎デジタル相と石破茂元幹事長である。

 

 河野氏は、6月26日、麻生太郎副総裁と会食した際に総裁選に出馬する意欲を見せたことが報じられた。翌27日、この報道について河野大臣は「誰が? どの河野さん?」とかわしたうえで、「面白い小説だと思う。飯を食っている時に何の話をしたかどうかを言ったことはない。勘弁してください」などと話したという。さらに28日には、朝日新聞が「石破元幹事長、自民総裁選に立候補へ」との見出しで、石破氏が総裁選に出馬する意向を固めたことがわかったと報じた。

 

「この報道について28日、石破氏は党総裁選について『熟考している』と述べ、出馬について検討する考えを示しています。『自分が首相になればどうするかを考えることが、国会議員の果たすべき責任だ』とも話していて、明言はしていないものの、意欲はあるのでしょう」(前出・記者)

 

 こうした一連のポスト岸田の動きが自民に期待を抱かせる一因になっていると、同記者は続ける。

 

「河野大臣はマイナカードの対策で躓いたため、一歩後退したのは否めません。党の支持率がやや上がったのは、国民に人気のある石破氏が手を上げたことに反応した自民支持層がいたのだと思います。日経調査の岸田首相の在職期間についての設問では、『直ちに交代してほしい』26%、『9月の総裁選任期満了まで』56%と、8割以上の国民が交代を望む回答をしています。ポスト岸田報道が出ることは党には都合がいいわけです」

 

 しかし、別の党関係者はこう話す。

 

「石破氏の出馬報道にそうした効き目はあったかもしれないが、党内では『石破さんはずるい』という声が出ています。周りに担がれるまでは自らが出るとは言いませんから。本人には『俺が自民党を引っ張る』というような気概が感じられないのです。麻生副総裁や菅義偉前首相らを中心にポスト岸田候補選びを始めたと言われますが、菅氏が主張するように党を刷新すると言うならば、石破氏をはじめ、河野氏、加藤勝信氏、高市早苗氏、小泉進次郎氏などすでに何度も候補として名前が挙がっている人では、いずれ国民からそっぽを向かれるでしょうね。最近、一部で名前の出ている小林鷹之衆院議員(当選4回)や齋藤健経産相(当選5回)などが出馬すれば、国民にも注目される総裁選になるのではないかと思っています。岸田氏も出るなら出ればいい。コソコソ決めずに正々堂々と選挙をやればいいだけです」

 

 さて、冒頭の小泉氏についてはどうか。政治部デスクはこう言う。

 

「環境相になる前は党の若手議員と会食を重ねていたのですが、政局的に大きな波が来ている現在、こうした動きは皆無です。むしろ、比較的早い時間に奥さんのいる自宅に帰っています。総裁選については『50歳になるまでは出るな』という父・純一郎氏の教えもあるでしょうが、それ以上に、後ろ盾になりそうな菅氏が『進次郎は早すぎる』と周囲に話しています。ですから、今度は出ないかもしれないですね」

 

 はたして総裁選に出馬するのは誰なのか。国民は自民党総裁選にも厳しい目を向けている。

( SmartFLASH )

続きを見る

今、あなたにおすすめの記事

社会・政治一覧をもっと見る