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日米首脳会談の内幕をすっぱ抜いた「NHK女性記者」の凄腕

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2017.12.09 06:00 最終更新日:2017.12.09 06:00

日米首脳会談の内幕をすっぱ抜いた「NHK女性記者」の凄腕

『写真:時事通信』

 

 北朝鮮がICBMを発射する前日、11月28日に放送された『NHKスペシャル』が反響を呼んでいる。「日米首脳会談の内幕ー対北朝鮮戦略ー」。

 

 電話会談も含め、20回以上、首脳会談を重ねてきたトランプ大統領(71)と安倍晋三首相(63)。その会談の「内幕」を、綿密な取材で明らかにしたものだ。「インサイドライン」編集長・歳川隆雄氏はこう評価する。

 

「大統領に就任する前の、2016年11月17日の会談の部分には正直驚きました。これまでは、貿易問題について話し合ったとされていました。しかし、『金正恩は正気なのか。それとも計算しているのか』などと、トランプ大統領が、就任前から朝鮮半島情勢に強い関心を持ち、安倍首相を質問攻めにしていたことが初めて明らかになったのです」

 

『Nスぺ』では、ほかにも緊迫したやり取りが明かされている。2月12日(日本時間)、両首脳が米・フロリダにあるトランプ大統領の別荘近くでゴルフを楽しみ、夕食会が開かれていたときのことだった。北朝鮮が、弾道ミサイルを発射したのだ。そんななか、安倍首相と側近は米国側にこう伝えていた。

 

「米国は、日本への支持の表明にとどめてほしい」

 

 このとき、当初米国側は軍事攻撃を示唆する声明文を用意していたが、首相が説得して自制させたことも初めてわかった。だがその後も、北朝鮮は核ミサイル開発をやめる気配がなかった。

 

 番組は4月24日の電話会談、そして1日に2回もおこなわれた9月3日の電話会談の中身も明らかにしている。

 

「サムライの精神で臨んでほしい」(4月24日)。そうトランプ大統領が求めた6日後の4月30日、米政府から、「原子力空母『カール・ヴィンソン』を可能な限り北朝鮮に接近させる」という極秘情報を提供されている。

 

 また、「100%シンゾウとともにある。日本もできるだけの協力をしてほしい」(9月3日夜)と求められ、安倍首相はこう応じた。
「100%米国とともにある。日本は法律が許す範囲で、やるべきことをやる」

 

 この極秘電話会談が、安倍首相が肚を括る「決断」をした瞬間だった。

 

 それにしても、なぜ『NHKスペシャル』は、日米両首脳の肉声を報じたスクープをものにできたのか。その背後には、一人の女性記者の存在がある。日米関係に詳しいあるジャーナリストは、こう明かす。

 

「28日の『Nスぺ』は、岩田明子解説委員の仕事。彼女は、安倍首相最側近である、今井尚哉首相秘書官ととても仲がいい。NHKが11月21日に報じた、『4月末退位、5月改元』のスクープは “岩田ー今井ライン” によるもの。『Nスぺ』が『改元』スクープと引き換えに、首相をはじめとする官邸側が報じてほしい内容そのものを報じたというわけだ」

 

 母の洋子さんへのインタビューをするなど、安倍首相一家と懇意な岩田氏。彼女を通じて、官邸は切迫してる北朝鮮の脅威を国民に訴えた。それだけ官邸は、現在の北朝鮮情勢をシビアに捉えているのだ。

 

 この国が70年以上経験していない国難を前に、安倍外交が日本の盾となる。

 

(週刊FLASH 2017年12月19日号)

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