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「銃を持った機動隊が包囲した」住吉会本部が使用差し止めでついに東京撤退か…暴力団関係者が語る「次の移転先」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.07.19 20:45 最終更新日:2024.07.19 20:45

「銃を持った機動隊が包囲した」住吉会本部が使用差し止めでついに東京撤退か…暴力団関係者が語る「次の移転先」

18日に警察官らが押し寄せた、住吉会の本部事務所

 

「50人ぐらいの警察官がマンションを取り囲んで大変でした。銃を持った機動隊までやって来て、何かあったら突入するつもりだったのでしょう。でも、組員の1人が『大丈夫。大したことないから』と声をかけてくれたよ」

 

 東京地裁は新宿区内のマンションに入っている指定暴力団・住吉会の本部事務所の使用を差し止める仮処分を決定。7月18日、東京地裁の執行官や弁護士がマンションに立ち入り、文書を掲示した。不測の事態に備え、警視庁の警察官ら50人余りが周辺を取り囲み、あたりは騒然とした。冒頭の言葉は、同マンションの住民のものだ。

 

 全国で2番目の勢力を持つ住吉会は、2021年12月から同マンションに本部を構え、2023年11月に東京都公安委員会がこれを認定していた。それまでは長らく赤坂のビルに本部を置いていたものの、老朽化のため建物を売却し新宿に移転した。

 

 

 ところが、新宿の本部事務所はマンションが立ち並ぶ一角にあり、近くには学校や地下鉄の駅があったため、近隣住民ら40人が今年3月に使用差し止めを求める仮処分を申請していた。前出の住民はこう話す。

 

「組員と住民らが揉めることはありませんでした。ただ、車が頻繁に来ていて、黒いスーツを着た組員がしょっちゅう出入りしていましたね。

 

『暑いのになんでスーツなの』と組員に聞くと、『これが礼儀なんで。暑いけど大丈夫です』と答えていましたよ。本部事務所でドンパチすることはないとは思いますが、『万が一抗争でもあったら大変だな』と思っていました」

 

 一方、都内に住む暴力団関係者は、複雑な心境を吐露する。

 

「差し止めの数日前に本部事務所を移転しなければいけないと聞き、かなりショックでした。

 

 もともと住吉会といえば赤坂のイメージだったんです。それが新宿に移転を余儀なくされて、今度はそこからも『出ろ』と言われてしまった。

 

 住吉会は、傘下組織が歌舞伎町や高円寺などに事務所があり、そこに本部を移すこともできるかもしれないが、いずれも近隣住民の反対に遭うだろう。東京に本部を残すのはもう無理かもしれない。せめて東京に留まりたいという組員は多くいます」

 

 では、移転先の候補はどこなのか。ヤクザ界に詳しいジャーナリストはこう話す。

 

「住吉会は埼玉県日高市に大きな施設を持っており、また千葉県富里市にも関連団体の事務所がある。これまでも大きな行事などではそれらの施設を利用していたので、そこに本部を移す可能性はあると思います。いずれにせよ、近い将来、住吉会は東京から出ていかざるを得ないかもしれません」

 

 構成員と準構成員を含め3500人の勢力を誇る住吉会。この移転がターニングポイントとなるのか。

( SmartFLASH )

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