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カマラ・ハリス、最終刺客はジジ殺しの “アメリカン百合子”…ビヨンセら大スターも続々支持で「トランプに大逆転」雪崩現象も
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.07.28 16:30 最終更新日:2024.07.28 16:30
「選挙戦から退き、残りの任期は大統領としての職務に専念する」
7月21日、バイデン大統領は米大統領選からの撤退を表明。同日、カマラ・ハリス副大統領が、民主党指名候補に立候補した。
「ハリス陣営は立候補表明の翌日、大統領候補による1日の集金額としては史上最高額の8100万ドル(約127億円)の政治献金を集めたと発表。ロイター通信による全米の成人1241人を対象にした世論調査では、ハリス氏への支持は44%と、トランプ氏の42%を初めて2ポイント上回りました」(在米ジャーナリスト)
先日の銃撃事件から奇跡の復活を遂げたトランプ氏の支持率を追い抜くハリス氏。彼女のもとには、強力な助っ人が次々と参戦している。
「人気俳優のジョージ・クルーニーが23日、ハリス氏の支持を表明しました。クルーニーは、ハリウッドの多くの民主党支持者から、ある種の “羅針盤” とみなされています。そのためジャネール・モネイ、ジョン・レジェンドなど、俳優だけでなくミュージシャンも、続々とハリス支持を表明し始めました。
またCNNテレビは、歌手のビヨンセが楽曲『Freedom』をハリス氏の選挙活動で使用することを許可したと報道。ビヨンセは、楽曲の使用許諾に厳しいことで有名なので、ハリスに傾倒しているのは間違いないでしょう」(同前)
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立候補表明後初めての選挙集会で、「これから民主党を結束させていくことを誓う。トランプ氏はこの国を後戻りさせることを望んでいる」と、選挙戦への決意を語ったハリス氏。人工妊娠中絶の権利を守ることや、銃規制の強化といった共和党と対立するテーマを取り上げ、「戦えば勝てる」と結んで歓声を受けた。
勢いづくハリス氏だが、そもそも彼女は何者なのか。
「ハリス氏はカリフォルニア州出身で、父親はジャマイカ、母親はインド出身の移民2世として育ちました。ハリス氏が7歳のころ、両親が離婚。シングルマザーとなった母親に育てられました。母親は乳がんの研究者で政治活動家。その影響もあって、ときに “極左” と党内でも批判されるようなリベラルな価値観を持つようになったんでしょう。
8月の民主党大会で大統領候補に正式に指名されれば、『女性、黒人、アジア系』というマイノリティとして、史上初の大統領候補ということになります」(国際ジャーナリスト・山田敏弘氏)
ハリス氏は、カリフォルニア大学ロー・スクールを卒業後、サンフランシスコ市検事局、カリフォルニア州司法長官を務めた後、2016年に上院議員に当選。2020年にバイデン政権が誕生すると、副大統領になった。
「大統領選の前年から民主党内で有力候補の間でディベートが何度もおこなわれたのですが、バイデンはハリスから厳しい批判を受けてコテンパンにやられたんです。
だから、彼女の能力を評価し、大統領選では副大統領候補に指名しました。ハリスの『検事』としてのディベート力は、今回の大統領選でも、主要4事件で起訴されている “犯罪者” のトランプに効果を発揮するでしょう」(元共同通信ワシントン支局長・春名幹男氏)
その一方で、ハリス氏には “弱点” も多いという。
「副大統領になって、彼女が最初にまかされたのが、移民問題。当初、彼女はメキシコ国境の移民問題を解決すると言っていたんですが、ほとんど国境に足を運びもせずに批判されました。
上院議員から4年もたたずに副大統領に引き上げられたため、政治家としてのキャリアがほとんどないんです。トランプ陣営は『彼女は何をやってきたんだ?』と、執拗に批判してくるでしょうね」(山田氏)
春名氏は、ハリス氏がマイノリティであることを強調すればするほど、政策の脆弱さが露呈するだろうと危惧している。
「共和党のティム・バーチェット下院議員はCNNのインタビューで、ハリスが『DEI(多様性、平等、包摂)の枠で選ばれたのは100%間違いない』と指摘しています。多様性や平等を唱えていれば、民主的だと見てもらえる。つまり、ハリスは黒人で女性だからという理由で大統領候補に選ばれただけで、政策がないと皮肉っているんです」
さらに、ハリス氏には表沙汰にしたくない黒歴史がある。
「検事になる前、ハリス氏がまだ20代のころに、31歳も年上のサンフランシスコ市長と不倫関係にあったといわれています。当時、市長は政界の重鎮で、妻とは別居中でしたが既婚者でした。彼女は認めていませんが、元市長は不倫関係を認めています。
こうした大物政治家を味方につけたおかげで、ハリスは検察官やカリフォルニア州司法長官の地位に就くことができたという見方もあるのです。
彼女には、権力者にうまく取り入って、のし上がって来たというイメージがあります。小池百合子都知事も、同じようにのし上がって来たといわれますが、不倫うんぬんを除けば、その点は似ているかもしれません。まさに、“アメリカン百合子” ですね」(山田氏)
ジジ殺しを証明するかのように国外からも応援団が現われた。ドイツのショルツ首相は24日の記者会見で、ハリス氏について「有能で経験豊かな政治家だ」と評価し、「勝利する可能性は非常に高い」と期待感を示した。
ハリスとトランプ、最後に笑うのは──。