「現職の総裁が出馬しないと立候補者が多くなり混戦になる」と言われる自民党総裁選。9月に予定されている今回の総裁選も、岸田文雄総裁が不出馬を表明したため、出馬への“くびき”が取れた閣僚や党三役も名乗りをあげていることから大混戦になると見られている。
そうしたなか、いち早く立候補に必要な推薦人20人を集めたのが、中堅や若手議員から推されている小林鷹之前経済安保相である。
「東大法学部を卒業後、現在の財務省に入省。2010年に公募で自民党千葉2区の支部長になり、38歳になった2012年の衆院選挙で、日本維新の会の候補者にダブルスコアに近い差をつけて初当選しました。安倍元首相とトランプ大統領のギリギリのやりとりに感銘を受けて政界入りを決意したそうですが、所属したのは二階派でした」(政治担当記者)
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東大時代はボート部の主将も務めた小林氏は政策通の論客。自民党の派閥パーティー裏金事件が問題化した2023年末頃から「世代交代」のシンボルとして存在感を増してきた。
「とはいえ、名前が知られていたのは永田町のなかだけでした。閣僚経験もありましたが、国民に対しての知名度は、もしかしたら皆無だったかもしれませんね」と、自民党議員秘書は苦笑する。
自民党の政務三役経験者は「歯切れが良く、話す内容もわかりやすいけど、どこか上から目線の官僚っぽいしゃべり方が残っている」と指摘するが、次第にテレビの討論番組にも呼ばれるようになり、「小林鷹之」の名前はいまや全国区になっている。
こうした存在感の高まりを、7月の東京都知事選で小池百合子氏に次ぐ2番目の票数を得た石丸伸二氏に重ね合わせる声が出始めている。
「小林氏も自身のXに『今朝は久しぶりに娘とパンを買いに自転車デート』など、プライベートの情報を発信するなどSNSを駆使して、インターネット番組にも積極的に出演しています。
自民党総裁選は、いわば『内輪の戦い』なので一般の有権者の投票行動には結びつきませんが、総裁選後にも可能性がある衆院選挙では若手から応援依頼が殺到するのではないでしょうか。そうすると、今回はダメだったとしても次の総裁選ではトップを取る可能性は十分にあります」(前出・自民党議員秘書)
Xでも、石丸氏とダブらせるポストが目立っている。
《小林鷹之って石丸伸二のデジャブ?》
《自民党総裁選の小林鷹之さんの人気って都知事選の時の石丸伸二さんと似てるね》
《小林鷹之氏の急な総裁選出馬報道は都知事選の石丸伸二氏の時と似た雰囲気がある》
早朝、地元での駅頭ビラ配りも欠かさない小林氏。小学校の卒業文集に「総理大臣になる」と書いていたそうだが、その目標に前進しているようである。
( SmartFLASH )