中古車買取・販売大手のビッグモーターが数々のトラブルで大炎上したのは、もう1年前のこと。
「ゴルフボールで車体を殴ったり、工具でひっかき傷をつけたりして保険金を水増し請求したことに始まり、社長の見当違いな謝罪会見など、不祥事や問題は数えきれないほどありましたが、とりわけ話題にのぼったが街路樹問題です。
『環境整備』の名目で、店舗前や周辺に除草剤を撒いて雑草を除去、自治体管轄の植え込みや街路樹にまで影響を与え、国土交通省が調査する事態に。店の前に雑草が生えると給料が減らされるとの報道もあり、さらなる炎上につながりました」(週刊誌記者)
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ビッグモーターの事業は伊藤忠商事に継承され、ビッグモーターから改称した存続会社「BALM」が損害賠償や債務返済に取り組んでいる。店舗の運営は「WECARS」が担う。
では、「WECARS」の店舗前はいまどうなっているのか、現地に行ってみると――ある意味、変わり果てた様子だった。
練馬店前の歩道には、道路の隙間から雑草が伸び放題。今夏は猛暑なので、雑草の勢いもすごい。風にそよぐ雑草。一方、店内はガラガラだ。
環八世田谷店、坂戸店、春日部店、足立店も回ってみたが、店の入口は目立つ雑草は抜かれているものの、植え込みなどはやはり雑草が生え放題だ。
Xでも《除草剤今こそ撒けよ(笑)》と店舗前の雑草画像が投稿され、《今度は雑草すら放置w》など各地でツッコまれている。
店舗に直接電話して聞いてみると、「店では答えることができないんですよ。そう言われてるんで」と冷たい回答。広報の連絡先を聞いても、「本社のホームページから連絡してください。連絡先とかは教えられないんです」と返答される始末だ。
存続会社「BALM」に取材の窓口は存在しない。旧ビッグモーターも、不祥事前は広報が存在しておらず、騒動後に慌てて問い合わせフォームを新設したことを考えれば、ある意味で体質はまったく変わっていないといえるだろう。
「BALM」は東京都多摩市にあり、代表は旧ビッグモーター時代に専務から後任社長に就任した和泉伸二氏だ。店舗前の雑草について質問状を送ってみると、翌日に返信があった。
《お問い合わせを頂き、誠にありがとうございます。弊社では現在、個別の取材等をお受けしておりません。何卒ご了解の程、宜しくお願い申し上げます。除草剤問題含む各種問題に関してはBALMとして真摯に対応していく方針でございます》
個別取材は受けないが、真摯に対応していくとのこと。夏の雑草は本当に厄介だが、地道に手で抜いていくのが会社再生への近道なのかもしれない。
( SmartFLASH )