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大阪万博「時給2300円」でも募集は「まずまず」担当者直撃で見えた「人材確保」の苦戦ぶり

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.08.24 11:00 最終更新日:2024.08.24 11:00

大阪万博「時給2300円」でも募集は「まずまず」担当者直撃で見えた「人材確保」の苦戦ぶり

大阪市役所前にはミャクミャクのモニュメントが

 

大阪府でこの時給はびっくりしました。万博関連のアルバイトが足りないと聞きますが、この金額であれば、応募が殺到しているかもしれません」(大阪在住の週刊誌記者)

 

 2025年4月の開幕まで8カ月と迫った大阪万博。現在、急ピッチで準備が進められているが、一方で万博に関係する企業は、万博のアルバイトやスタッフの確保に奔走していた。

 

 なかでも注目されているのは、会場の場内警備や、周辺駅の警備を手がける「東洋テック」が掲げた2300円という高額時給だ。

 

 求人サイト「イーアイデム」を見ると、2024年8月時点で大阪府のバイト・パートの平均時給は1358円だという。だが、大阪万博関連だと金額は跳ね上がる。前出の記者が、こう話す。

 

「万博の募集要項を見ると、時給1850円が大体の相場でした。期間が限られており、業務内容が警備という体力仕事が多いとはいえ、大阪ではかなりの高水準と言えます。

 

 そこにさらに拍車をかけたのは、大阪府や大阪市などが出展する『大阪ヘルスケアパビリオン』。時給2000円の好待遇になり、定員120人のところ、10倍の1258人の応募があったそうです。

 

 来館者やVIPの対応をするアテンダントの仕事でこの時給になったことが、応募者が殺到した理由でしょう」

 

 

 そこに現れたのが、『東洋テック』の時給2300円だ。万博関連企業で、8月現在、この金額を超える時給を出すところは見当たらない。なぜここまでの高額時給を出すのか。同社の広報担当者は「世界から人々が集まる万博で、見劣りしない金額にした」と誇らしげに明かした。

 

「たとえば、2025年4月から就職を予定している大学生が、『それでも万博で働きたい』と思う金額はどれぐらいなのか。まずは目先のお金であっても、そこに注目してくれる金額にしたつもりです。ここまでの金額にしないと、人材確保は難しいです。

 

 募集している業務について、必要な人数は1日約2000人です。万博開催期間を考えて、今回は合計で約1万5000人の募集をかけています。本当はそれでも足りないくらいです。せっかく応募いただいても、学業の都合などで辞退する人もいますから、いくら応募があっても足りないような状況です。

 

 一大イベントですし、われわれも今までやってこなかったような条件を提示しました。時給のほかに、交通費はもちろん支給ですし、制服の借与、寮の完備もしています。TOEICの点数が高い応募者は、さらに時給アップすることも考えています。また、将来的に社員登用も考えています」

 

 ここまでの好待遇であれば、さすがに応募が殺到しているのだろう……と思いきや、応募状況を聞くと、担当者はこう言葉を濁した。

 

「2週間前から募集を始めましたが、現在までのところ、応募人数は “まずまず” といったところ。すぐに締め切りにする状況ではありません。

 

 ただ、ここまでの金額を出すわけですから、それなりに高いクオリティを要求します。研修はもちろんありますし、マニュアルをしっかりこなしてもらえる人が求められます。

 

 今後、もっと高い時給を提示してくる企業は現われるでしょう。そうなった場合、いっそう人材の争奪戦になるとみています」

 

 こう焦りを口にした東洋テック担当者。はたして、高額時給は大阪経済に変革をもたらすことになるのだろうか。

( SmartFLASH )

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