真っ先に出馬表明した “コバホーク” こと小林鷹之前経済安保相に加え、小泉進次郎前環境相や石破茂元幹事長など、多士済々の総裁候補が控える自民党。
だが、岸田文雄首相が不出馬を選択する原因となった旧清和会派は、今回は幹部も含めて候補者の擁立はない。
「なかでも、旧派閥で総裁候補だった西村康稔前経産相と下村博文元政調会長の周辺では、『悔しさと不安が交錯している』と共同通信が報じています。
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記事によれば、パーティー券の資金還流が復活した2022年8月の幹部会に出席していたとされ、党員資格停止1年を受けた西村氏と下村氏は、それぞれ近い地方議員が、『キックバック問題さえなければ、総理・総裁になれるチャンスだった』(兵庫県の地方議員)と、臍をかんでいるといいます。
さらに、秋にもあるとされる総選挙を、『(下村氏にとって)人生最大の試練になる』と語ったそうです」(政治担当記者)
創設者の福田赳夫氏や、歴代最長の在任期間を誇る安倍晋三氏をはじめ、森喜朗氏、小泉純一郎氏、福田康夫氏など次々と総理大臣を輩出してきた名門派閥にとって、まさに屈辱的な “不戦敗” といえる。だが、Xでは “悔しがる” ことにすら批判が沸き上がっている。
《それは違いますよ。裏金報道がなければ、岸田総理の再選だったんですよ》
《裏金ももらっといて総理は無理オブ無理 つか、議員続けてるの何で》
《裏金なければって、しを抜かすなよ。自然現象じゃあるまいし」
《渦中の人物がまるで他人事》
政治部記者があきれ顔でこう語る。
「西村さんも下村さんも、派閥の総裁候補ではありましたが、実際に出馬すれば派閥が分裂したというくらい、そもそも人望がないですからね。
両氏とも総裁選どころでなく、次の総選挙では議員の資格すら失う可能性があると言われるほど選挙にも弱い。周辺がこの認識では、あまりに世間と乖離していたと言わざるをえません。永田町という狭い世界の常識だけで考える議員が多いことの証しで、このままでは本当に落選しますよ」
このままでは、国民は誰も同情してくれそうにない。
( SmartFLASH )