自民党総裁選(9月12日告示、9月27日投開票)へ向け、立候補表明が続くなか、立候補者の発言の “変節ぶり” が注目されている。
8月26日に表明会見をおこなった河野太郎デジタル大臣だが、原発政策について「今は電力を最大限供給するため、水素やアンモニア、核融合や(原発の)リプレース(建て替え)なども選択肢としてある」と示したことが話題になった。
「事実上、“脱原発” を封印した形になりました。もともと、河野氏は福島第1原発事故後に超党派の議員で設立された『原発ゼロの会』の発起人で、共同代表に就任するなど、脱原発を持論としていました。それを今回あっさりと方針転換させたわけです」(政治部記者)
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河野氏は、その理由として電力需要の急速な伸びにより、「今はまず電力の供給を最大限にするために、あらゆる技術を張っておかなければいけない」などと語った。
しかし、X上では批判の嵐といった状態だ。
《「脱原発」が口先だけだったのは明白です。氏に限らず、三流政治家は、その場にあわせて受けそうな事を言いますが、軸がないので、話がコロコロ変わります》
《見本になる二枚舌野郎》
《河野太郎は脱原発とか言って嘘ついたから信頼してはいけない。薄っぺらな人間だと思います》
河野氏のほかに “変節” して批判を浴びたのは、8月24日に地元の鳥取県八頭町で出馬表明をした石破茂元自民党幹事長だ。
石破氏は「38年間の政治生活の集大成で、最後の戦い」と5度めの総裁選出馬を表明し、「国民と誠実に向き合う政治としたい」と意気込みを述べ、裏金議員への厳しい対応を示した。
政治資金収支報告書への不記載があった自民党の現職議員は計85人。そのうち過去5年間の不記載総額が500万円以上の議員らと旧安倍派幹部を含む計39人が処分されている。
「石破氏は『裏金事件に厳しく臨む』と明言し、『国民の審判を受けるにふさわしい候補者か、党として責任を持つ』と述べました。これは、自分が総理総裁になったら、次の選挙では処分議員を公認しない可能性があると言及した形です。
旧安倍派の議員から一斉に反発の声があがりましたが、党内の反発はある程度見越したうえで、党員や国民から一定の支持を得ようとしたのでしょう」(前出・政治部記者)
ところが、8月25日、鳥取県倉吉市で記者団の取材に応じた石破氏は、前日の発言をあっさり軌道修正してしまった。
「裏金事件に関係した議員の選挙での公認について、あらためて聞かれた石破氏は、『新体制になってどうするのか決める。(党総裁に)なってもいない者が予断を持って言うべきではない』とトーンダウンしたのです。これにはSNSで《一度吐いたツバは飲み込めんよ》といった批判が続出しましたね」(同)
出馬表明済みの小林鷹之氏は旧統一教会との関係を指摘され、初の女性首相を目指す上川陽子外務大臣も「女性が生まずして」発言で、3カ月前に大炎上したばかりと、“スネに傷” の候補者も多い。
そんななかでも、自民党内からは次々と立候補の表明が続く予定だ。
「小泉進次郎氏は、台風10号の影響で予定を変更し、9月6日に出馬会見の予定です。その前後には茂木敏充幹事長、林芳正官房長官、高市早苗経済安全保障大臣も会見を予定しています」(同)
しかし、X上ではこんな声まで――。
《しかしまあ、よくもこれだけ「誰が勝っても地獄」という状況を完璧に作り上げたよな、自民党総裁選》
これ以上、国民を失望させないことを祈りたい。
( SmartFLASH )