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岸田首相の “本命候補” は石破茂氏!麻生・菅「2大キングメーカー」の排除を狙う策略とは
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.09.02 18:47 最終更新日:2024.09.02 18:47
高市早苗経済安保担当相は、自民党総裁選への出馬会見を9月9日にもおこなうと公表した。すでに総裁選への出馬を明らかにした5人と高市経安相、さらに茂木敏充幹事長の出馬もほぼ確実とされており、過去最多の7人以上の立候補が確実になった情勢だ。
現在の推薦人制度が導入された1971年以降では、これまで最多だった2008年と2012年の5人を上回る混戦になる。
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「今回の総裁選では国会議員票が分裂し、1回目の投票で過半数を超える候補者がおらず、決選投票になる公算が大きい。つまり、1回目の投票で上位2位までに入らなければならず、党員党友票を合わせた地方票がまずカギを握りそうです」(政治部記者)
地方票としては、石破茂元幹事長と小泉進次郎前環境相が2強とされ、大きく離されて高市早苗経安相が続くと予想されている。コバホークこと小林鷹之議員には旧安倍派の若手中堅議員が結集していることから、議員票はトップになる可能性はあるものの、地方票への広がりはほとんど見られないという。むしろ、高市経安相と岩盤保守層票の食い合いになる懸念さえ囁かれる。
となると、やはり石破元幹事長と小泉前環境相のどちらかが1位になって決選投票になる可能性が高い。
「決選投票は、逆に、議員票の比重が大きくなります。現在、ある程度、固まって動けるのは、旧岸田派と現存する唯一の派閥である麻生派です。
ただ麻生派は、もともと結束が緩いですからね。今回も麻生太郎元首相が河野太郎デジタル相を派閥候補とする一方、山東昭子顧問は上川陽子外相の出馬を後押ししました。
つまり、固まって動けるのは旧岸田派だけです。林芳正官房長官が派閥候補ですが、今回は顔見世の意味合いが強く本命ではありません。
岸田文雄首相は党内への影響力を残すために、総裁選への不出馬を決断したわけですから、ここは勝ち馬を慎重に選ぶはず。そのためにも、旧岸田派が中心になって推す候補が決選投票を制する展開に持ち込み必要があります」(同前)
もっとも今回の総裁選では、石破元幹事長を除けば、他はすべて岸田内閣で要職を占めた議員で争う。小泉前環境相すら国対副委員長の任にあるのだ。
となれば、満場一致で小泉首相でほぼ決まりかと思いきや……
「いやいや、岸田首相の本命候補は石破さんですよ」
と語るのは、石破元幹事長に近い自民党の中堅議員だ。
「今回、石破さんの選対部長には岩屋毅元防衛相、本部長代理に青木一彦議員がつきました。それぞれ旧麻生派と茂木派を退会していますが、岩屋元防衛相は岸田首相の学生時代からの旧友ですし、青木議員は参議院自民党に絶大な影響力があります。
さらに、旧安倍派最高顧問だった衛藤征一郎元防衛相も選対に入りました。3人とも閥務が長かった議員で、進次郎さんまで一気に世代交代が進むことに不安も不満もあるベテラン・中堅議員を陣営に引き込むことができるはずです。
そもそも、進次郎さんは自分が2位だった場合、石破さんと連携する可能性すらありますからね。世間が言うほど、進次郎さんが固いわけじゃないんです。
そして、石破内閣が誕生すれば、麻生元首相はほぼ手駒を失い、菅元首相の影響力も限定的になります。岸田さんの狙いは、この2人のキングメーカーの排除です。
麻生さんには散々悩まされてきたし、菅さんは今でも、旧岸田派幹部から見れば、『加藤の乱』で真っ先に裏切った逆臣。岸田首相は、石破内閣を誕生させ、キングメーカーとして隠然たる勢力を持つことを狙っています」
足の引っ張りあいの挙げ句、総選挙に負ければ野党に落ちるだけなのだが……。
( SmartFLASH )