社会・政治社会・政治

「岸田政権の3年」首相官邸が動画作成、功績強調も失笑の嵐「増税されてる身にもなれ」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.10.02 15:50 最終更新日:2024.10.02 15:50

「岸田政権の3年」首相官邸が動画作成、功績強調も失笑の嵐「増税されてる身にもなれ」

10月1日、退任した岸田文雄前首相(写真・長谷川 新)

 

 10月1日午前、岸田文雄内閣は最後の閣議を開き、全閣僚の辞表を取りまとめ総辞職した。岸田首相は2021年10月4日に就任、在任日数は1094日間だった。これは戦後35人の首相のうち、岸信介氏に続く8番めの長さである。

 

「首相秘書官だった長男が首相の海外出張に同行した際にプライベートで公用車を使ったり、親戚らを招いた首相公邸での忘年会で不適切な記念写真を撮ったりするなど、問題も頻発しました。

 

 さらに、SNSでは『増税メガネ』というあだ名もつけられましたが、2022年、自民党内では敵基地攻撃能力を盛り込んだ『国家安全保障戦略』など安保関連3文書を策定させる“功績”も。ほかには、賃上げからのデフレ脱却に道筋をつけ、防衛費の大幅増額による防衛力強化、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を成し遂げ原発再稼働に道を開いた……こうした実績から、岸田氏を評価する声も多いのです」(政治担当記者)

 

 岸田氏は最後の閣議で「先送りできない課題に正面から向き合い、経済、社会、外交の各分野で『変化を力にする』取り組みを着実に進めてきました」と自負した。そうした思いの結晶なのか、退任前日の9月30日、YouTubeの首相官邸公式チャンネルは、「岸田政権の3年」と題する動画を投稿しており、話題になっている。

 

 

「動画はおよそ1分のダイジェストと、およそ32分のフルバージョンがあります。内容は、まさに3年間の『功績』を振り返るものですが、デフレからの脱却を課題にしていた岸田氏らしく、経済に関する紹介が多い印象を受けました。

 

 たとえば『賃上げ率が33年ぶりに5%を超えた』『最低賃金は政権発足時の930円から24年は1055円になり過去最大の引き上げ』『日経平均株価は史上最高値の4万2224円』などです。

 

 ほかにも、支持率が一時的に急回復した『G7広島サミット』で各国首脳と訪れた原爆ドーム、能登半島地震の被災地訪問、日米韓首脳会談などが、重厚なBGMとともにドキュメンタリータッチで紹介されています」(同前)

 

 動画を見ると、夕日を背にした岸田氏と「明日は今日より良くなる。」の文字が荘厳に浮かび上がる演出から始まり、これまでの首相としての活動の様子が次々に流れていく構成になっている。まるで「卒業アルバム」のようだが、これが1日で2万5000回、視聴されているのだ。多いのか少ないのか、判断に困るところだが……。YouTubeのコメント欄には《総理大臣に対する誹謗中傷が酷かったよなぁ… よく頑張ったよ》《本当に頑張ってくれた総理だと思います。岸田総理、ありがとう》といった、ねぎらいや感謝の言葉も投稿されている。

 

 一方、Xを見てみると、失笑を隠せないような感想の投稿が目立つ。

 

《こんな動画作成に税金使うなよ。増税されてる身にもなれよ》

 

《ちゃんと仕事していれば、こんな動画を見せられなくとも我々は結果でわかる》

 

《これで誰が感動すると思ったのか、、、》

 

「今回の総裁選で麻生太郎氏、菅義偉氏という2大キングメーカーの力がなくなっていることがわかりました。そのため『岸田さんはまだ60代。安倍(晋三元首相)さんのように、再登板だってあり得る』とささやかれています。今回の動画は、『追い込まれて辞めたのではない』という印象操作にも役立つ内容だと思います」(自民党関係者)

 

 だが、岸田首相の3年間は、本当に「明日は今日より良くな」っていたのか。検証はこれからだ。

( SmartFLASH )

続きを見る

今、あなたにおすすめの記事

社会・政治一覧をもっと見る