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「恐ろしい」「党員が再点火」国民民主・玉木代表「尊厳死」発言 公認候補が“ピンボケ”援護射撃で火に油

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.10.15 18:16 最終更新日:2024.10.15 18:16

「恐ろしい」「党員が再点火」国民民主・玉木代表「尊厳死」発言 公認候補が“ピンボケ”援護射撃で火に油

国民民主党代表の玉木雄一郎氏

 

 10月15日、衆議院議員選挙は告示日を迎え、選挙戦がスタートした。

 

 そうしたなか、国民民主党玉木雄一郎代表の「尊厳死」をめぐる発言と、その援護射撃をしようとした国民民主党候補者の発言が大きな批判を呼ぶ事態となっている。

 

 きっかけは10月12日、日本記者クラブでおこなわれた、与野党7党首による討論会での玉木氏が発した内容だった。

 

 

 玉木氏は、党の重点政策として「尊厳死の法制化等を含めた終末期医療の見直しについて取り組む」ということを掲げている。それについて、討論会で玉木氏はこう話した。

 

「社会保障の保険料を下げるために、我々は高齢者医療、特に終末期医療の見直しにも踏み込みました。尊厳死の法制化も含めて、医療給付を抑えて、若い人の社会保険料給付を抑えることが、じつは消費を活性化し、次の好循環と賃金上昇をうながすと思っている」

 

 この発言に対して、瞬く間に反発の声があがった。

 

「ジャーナリストの江川紹子氏をはじめ、多くの識者が『違和感』を発信しました。生死の自己決定の問題と社会保障負担を結びつけるような発言は、“口減らし”と捉えられかねません。疑問の声があがるのは当然でしょう。

 

 特に今回の総選挙に向けて、玉木氏はしきりに『国民の手取りを増やす』と現役世代の待遇改善を口にしており、その文脈を考慮すると、高齢者の切り捨てと感じられてしまったのだと思います」(政治担当記者)

 

 ほかにもXでは、玉木氏の「尊厳死論」に疑問を投げかける投稿が相次いだ。

 

《玉木さんは社会保障負担を減らすには?と考えて捻り出したのがお年寄りの「尊厳死」です 動機がおかしい そんな人に「尊厳」を語って欲しくありません 今は言い訳なさっているようですが こころに響きませんね》

 

 また、玉木氏が大平正芳元首相を尊敬していることから、

 

《「終末期医療の見直し」や「尊厳死の法制化」という話が出てきていますが、今一度、大平正芳の言葉をかみしめたいと思います。「政治とは、明日枯れる花にも水をやること」》

 

 という声まで聞かれている。こうした批判に対して、玉木氏はすぐさま火消しに走り、10月12日夜、自身のXに次のように弁明を投稿した。

 

《日本記者クラブで、尊厳死の法制化を含めた終末期医療の見直しについて言及したところ、医療費削減のために高齢者の治療を放棄するのかなどのご指摘・ご批判をいただきましたが、尊厳死の法制化は医療費削減のためにやるものではありません。

 

 本人の自己決定権の問題なので、重点政策のなかでも、社会保険料削減の項目ではなく、あえて、人づくりの項目に位置付けています。

 

 今日は1分間のなかで、すべて説明しなくてはならなかったので雑な説明になったことはお詫びします。短い時間で説明することの難しさを痛感しました。繰り返し申し上げますが、尊厳死は自己決定権の問題として捉えています》

 

 しかし、討論会での発言に関するわだかまりはまだ残っている状況だ。立憲民主党の石垣のりこ氏は10月12日夜、玉木氏の発言を受けて、自身のXに、

 

《保険料を下げるための“尊厳死”って?それ、尊厳死じゃなくて、命の切り捨てじゃないですか》と投稿したのだが、この投稿に国民民主党の“身内”が反応。衆院選で「東京24区」から国民民主党公認候補として出馬する弁護士の浦川祐輔氏は、石垣氏の投稿内容を引用して、自身のXに

 

《「〇歳以上になった人は一律リタイアしてもらう」といういわゆる姥捨山的なものではなくて、「子どもたちに迷惑をかけたくないから死にたい」という方々に選択肢を与える、自己決定権の問題(それこそ“選択的”夫婦別姓とかと同じ)だと思うんだけど、なぜそういう印象操作してしまうのか》

 

 とリポストしたが、のちに削除した。それは、玉木氏を“援護射撃”したつもりが、火に油を注ぐことになってしまったからだろう。浦川氏のリポストにも、X上には批判が殺到する事態になっている。

 

《子供達に迷惑をかけたくないから死にたい、が尊厳死なの?恐ろしいな国民民主の人。自分はもう両親を亡くしたけれど、親がそんな理由で命を断つことを選択するとしたら悲しいけどね》

 

《子どもたちに迷惑かけたくないから死にたい。それを選択肢にしてしまったらそうしなかった方が辛くなりませんか。それが当たり前の世の中になってしまいませんか。迷惑かけてるんだから死ね。そんな世の中怖すぎます。どんな方も安心して過ごせるようにしてください政治家を目指すなら》

 

 そして、案の定こんな投稿も。

 

《党首が必死に火消しに回ってるのに党員が再点火してるの笑いました》

 

 政治担当記者がこう話す。

 

「玉木氏は、9月20日の重点政策発表においても、尊厳死の法制化などを含めた終末期医療の見直しについて『結果として、医療費の削減や社会保険料の負担減につながると思う』と発言したうえで、『社会保険料負担を減らすために尊厳死を認めようということではない』と否定していました。

 

 その真意を伝えるには、たしかに12日の会見は言葉足らずだったかもしれません。しかし、浦川氏の投稿内容は、党の政策の本質を理解しているとはとうてい思えないもの。完全にヤブヘビだったのではないでしょうか」

 

 2024年9月には、国民民主党が「東京15区」の補欠選挙で擁立を目指しながら直前に公認を取り消した高橋茉莉さんが亡くなった際、玉木氏は“お悔やみの言葉”より先に、メディア報道を牽制する内容をXに投稿し、《保身ポストだ》と猛批判を浴びていた。

 

 そもそも「生死」にかかわる内容は、じっくり腰を据えて話すべきだろう。

( SmartFLASH )

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