社会・政治
弘道会ナンバー2の超大物ヤクザが“指詰め”で健康保険利用し逮捕…六代目山口組の関東進出を阻止する警察庁の意思
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.10.16 20:01 最終更新日:2024.10.16 20:21
「指の一本でも持って来いや!」
謝罪のため、けじめのため、自身の指を切断する“指詰め”。任侠映画でお馴染みの独特な“ヤクザの作法”にも変化が訪れているようだーー。
10月10日までに、本来なら全額負担するべき医療費の4万5000円の支払いを免れた詐欺の疑いで、特定抗争指定暴力団六代目山口組弘道会若頭の野内正博容疑者ら3人が、岐阜県警に逮捕されたことがわかった。
【関連記事:「伝説のヤクザ」40年めの逮捕で裏社会に走る衝撃…警察も「そんなに大物なの?」記者に逆質問】
「野内容疑者は、みずから指を切断したにもかかわらず、健康保険を使って診療を受けたということで逮捕されました。国民健康保険は、故意に負傷した場合は以前から適用されませんが、逮捕されたのは全国でも初めてだそうです。健康保険を適用できないケースはほかに、自殺未遂や酒酔い運転、過度な性行為などもあるそうです。よくあるのは、異物を使った自慰行為の最中に異物が自力で引き抜けなくなる例。こういう場合、自費診療を求められることが多いです」(社会部記者)
野内容疑者は中学校卒業後すぐに組織へと入った。その後、現在六代目山口組の髙山清司若頭が組長を務める弘道会髙山組に入り、野内組を結成。2019年から三代目弘道会若頭になった。野内組は山口組分裂抗争では、全国で襲撃事件を起こしたことで知られる武闘派組織だ。
「今回の事件は2023年2月の受診分です。じつは野内容疑者は他人名義のETCカードを使って高速道路を利用し、通行料の割引を受けた詐欺容疑で9月18日に逮捕されています。10月9日ごろに処分保留で釈放されたのですが、翌10日までに今回の指詰めの件で逮捕されたというわけです。
いったん、釈放を決定してから別件ですぐに逮捕する、という手法は警察がよく暴力団関係者に使う手ですね。それだけ野内容疑者のことを長期勾留したいということでしょう。そもそも弘道会ナンバー2の野内容疑者に指詰めを指示できる人間は限られていて、そこまでの謝罪をしなければならない人間も限られています。警察は指を詰めた経緯や動機を追及しているようですが、野内容疑者の認否も明らかになっていません」(同前)
ヤクザ社会に詳しいフリージャーナリストがこう語る。
「酷暑だった今年7月、関東にある独立系組織組長の誕生日に、わざわざ六代目山口組若頭補佐の竹内照明弘道会会長が訪れています。その独立系組織は、弘道会の傘下に入るのではないかという噂もあり、その際は野内組の傘下になるとも言われています。すでに形骸化しているとはいえ、六代目山口組の関東進出構想について、警察庁は組織として絶対に阻止するという姿勢を崩していません。六代目山口組幹部の微罪逮捕は、今後も繰り返されるでしょう。
これまでは見逃されてきましたが、今後ヤクザ関係者は指詰めの治療に保険を利用するのが難しくなるでしょう。本当に肩身の狭い思いをすることになりますね」
独特の風習も消えるかもしれないーー。
( SmartFLASH )