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【神話崩壊】「1年前は余裕だったが」維新、大阪首長選でやっと辛勝…衆院選は候補も弱気で後退危機

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.10.21 18:32 最終更新日:2024.10.21 19:45

【神話崩壊】「1年前は余裕だったが」維新、大阪首長選でやっと辛勝…衆院選は候補も弱気で後退危機

「日本維新の会」共同代表の吉村博文大阪府知事

 

 衆議院議員選挙(10月27日投開票)が中盤戦にさしかかる10月20日、大阪府忠岡町長選挙がおこなわれ、大阪維新の会の現職、杉原健士氏が前回に続き、2回めの当選を果たした。

 

 大阪維新の会は、最近の大阪府内での首長選で敗北し続けている。河内長野市長選(7月7日投開票)では公認候補を擁立できず、前自民党府議が無投票で当選して不戦敗。箕面市長選(8月25日投開票)でも、大阪維新の会の現職、上島一彦氏が、無所属で元大阪府議の新人・原田亮氏に敗れ、府内の首長選挙で大阪維新の会の現職が初めて負けたことに維新関係者は「まずいことになった」とショックを隠せない状況だった。さらに、9月22日の摂津市長選挙では、大阪維新の会元府議の中川嘉彦氏が大阪維新の公認を得られず、離党して無所属で出馬するも、元市議の新人・嶋野浩一朗氏に大敗していた。

 

 政治担当記者はこう話す。

 

 

「今回の忠岡町長選で、杉原氏は2939票。次点の無所属の町議・是枝綾子氏が2167票なので、杉原氏は辛勝といえるでしょう。前回2020年の町長選で杉原氏は4124票得票しており、前回に比べると得票数は約7割に減っています。維新の勢いは明らかに衰えていると言えるでしょう。

 

 2021年の衆院選では、大阪府の19の選挙区のうち、公明党候補が出た4選挙区に維新は候補者を立てず、それ以外はすべて維新が勝ちました。今回はその4選挙区にも候補者を立て、公明党とガチンコ勝負に出ました。

 

 ところが、自民党の情勢調査によると、維新が優勢とみられている選挙区は19のうち11と言われています」

 

 維新が失速している理由について、日本維新の会関係者が言う。

 

パワハラ疑惑により辞任した兵庫県の斎藤元彦前知事と大阪万博の問題が大きいでしょう。維新の会は斎藤知事を県知事選で推薦しており、パワハラ疑惑発覚後の対応がまずかったため、国民からそっぽを向かれてしまいました。

 

 大阪万博は、国のプロジェクトとはいうものの、実質的には大阪維新の会が主導してきた事業です。それが、パビリオンなどの建設が遅れ、しかも費用も膨張するなどしていることから、批判を浴びています。

 

『大阪万博は能登半島地震の復旧、復興の邪魔をするな』といったヤジまで飛んでいます」

 

 日本維新の会から、今回の衆院選で府内の選挙区に出馬している候補者の陣営関係者が話す。

 

「うちの選挙区も激戦です。選挙区を歩いていても、前回のような楽勝ムードはゼロです。候補者本人も自民党の調査や各報道機関の情勢調査をかなり気にしていて、ナーバスになっています。

 

 対立陣営と思われる方面からの誹謗中傷も結構あって、候補者本人は『1年前だったら余裕だったのに……。負けるかも…』と少し弱気になっているみたいです。『自分たちのできることを最後までやるしかない』と励ましているところですが……」

 

 かつては、関西では負け知らずだった「維新」の看板。神話は完全崩壊したのかーー。

( SmartFLASH )

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