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議員の“資質”疑問視続きの今井絵理子氏、衆院選応援に引っ張りだこの背景に参院「沖縄県選挙区」目指す“野望”
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.10.23 20:24 最終更新日:2024.10.23 20:24
ボーカルグループ・SPEEDのメンバーで自民党の今井絵理子参院議員が、猛スピードで全国を駆けまわっている。
「『ただの観光旅行じゃないか』と批判を浴びた、2023年のフランス研修旅行の報告書を一向に出さないことで、以降は何を自身のSNSアカウントに投稿しても『報告書は?』とリポストが殺到する状態でした。そのためか2024年3月に突然、アカウントを閉め、5月から『心機一転』と投稿して新アカウントを開設しました」(政治担当記者)
新アカウントにも、相変わらず、『報告書』というリポストは寄せられ、さらに今回の総選挙直前には“大炎上”する写真を投稿した。
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「キメキメの“アイドル写真”を投稿したんですよ。フランス研修の一件について、いまだに有権者が納得できていない最中の投稿ですから、火に油を注ぐような結果になってしまいました」(同前)
実際、X上では現在も今井議員について
《一般常識が欠落しているとしか言えない》
《あなたなんかに、日本任せたくないわ》
などのポストが次々と投稿されている。
比例区で初当選した2016年の参院選の直後から、議員としての“資質”について再三、疑問視されてきた今井議員。所属している麻生派は、党内の唯一の派閥として継続しているものの、実質的には“反主流派”となっている。次の改選での立ち位置は、必ずしも安泰とはいえない状況だという。
「彼女も必死ですよ。多くの批判にさらされているとはいえ、誰もが知っている名前ですから、街頭演説をすると、そこそこ人が集まります。そのため、今回の衆院選では応援依頼が次々と舞い込んでいます。彼女としては、少しでも党内での存在感を増すために、衆院選に限らず、首長選挙はもちろん地方選挙に至るまで、当面、要請されればどこにでも出向かざるを得ない状況ですね」(前出・政治担当記者)
そんな今井議員がいま、究極的な目標としているのが沖縄県選挙区への出馬だという。記者が続ける。
「石破内閣でこども担当相になった三原じゅん子参院議員は、比例区から神奈川県選挙区に移り、地盤を確保しました。まとまった業界団体の組織票がない今井議員の場合、長く議員を続けるなら、選挙区を確保するのが重要です。となればやはり、沖縄選挙区になると思いますね。今井議員は、後見人の立場である山東明子元参院議長との確執が生まれ、一時は議員を続ける意欲を失っていたそうです。ただやはり、バッジがもたらす“影響の大きさ”に考えをあらため、議席の死守を最優先に考えるようになったようです」
今井議員の前回改選時は、沖縄県選挙区の自民党公認候補は、地元出身で元総務官僚の古謝(こじゃ)玄太氏。当選した野党統一候補の伊波(いは)洋一議員とは、じつに約2800票差、得票率で0.5%という大激戦だった。
伊波議員の“根城”は、県内の4分の1強を占める大票田である那覇市。次の選挙では古謝氏の再出馬が不透明とされており、県内でもっとも浮動票が多いとされる那覇市であれば、知名度の高い今井議員が勝てる可能性も高い、といわれているのだ。
「実際、今井議員は那覇市内に事務所も構えました。県内の小規模事業者への各種の補助金、支援金の陳情なども受けつけています。総裁選では、派閥の指示もあって上川陽子前外相を支援した今井議員ですが、むしろ沖縄県に事務所を持つ高市早苗前経済安保相のほうが親しい関係です。
安全保障問題を主戦場にしている高市氏の場合、どうしてもタカ派色が濃くなりますから、子育て問題などに詳しい今井議員を手元に置くことは、両者の利害も一致しています。派閥の麻生派も総裁候補が見当たらず、当分は高市氏推しをするしかありません。今井議員が沖縄県選挙区に移れる目はありますよ。
ただ、いちばんのネックは今井議員の“資質”ですよね。沖縄といえば、つねに米軍基地問題で揺れている場所です。今井議員は当選当初、基地問題について『これから向き合いたい』と語り、猛批判を受けました。基地問題は、ひとつ言葉を間違えただけで、それこそ政治生命を絶たれかねない重要な課題です。あれからどれくらい“向き合えて”いるのか……」(同前)
衆院選の結果が、応援する今井議員の将来にもかかっている。
( SmartFLASH )