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2018年は中国と金星の年「バルカンのノストラダムス」による大預言
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2018.01.01 06:00 最終更新日:2018.01.01 08:02
毎年、年末から年始にかけて「新たな年」に関する予測が出回る。日本では知る人も限られているが、ヨーロッパやアメリカで大きな注目を集めているのが、ババ・ヴァンガという盲目の女性預言者である。1911年にマケドニアに生まれたブルガリア人で、「バルカンのノストラダムス」と異名を取った。既に亡くなっているのだが、生前、彼女の下にはフルシチョフ、ブレジネフ、エリツィンなどロシアの指導者たちが次々と訪れ、その予知能力に頼っていたという。
ブルガリア政府が精神科医や科学者を動員し、彼女の預言的中率を検証したところ、なんと80%を超えていることが判明。そのため、アメリカ政府も彼女の預言能力を対ソ政策に活かす方策を検討したほどだった。例えば、米ソが核戦争の危機に直面したキューバ危機に際しても、ケネディとフルシチョフの水面下の駆け引きに、彼女の預言が使われたとされる。
公文書には出てこないため、表向き、「ケネディの海上封鎖にソ連が屈した」というのが定説になっているが、実は、フルシチョフは預言者の忠告を聞き入れ、キューバからミサイルを撤去する見返りにアメリカから大きな安全保障上の担保を得ることができたという。こうした国家間の機微にわたる外交交渉の裏舞台で、彼女の存在は無視できないものだった。
そんな彼女は、20年前にこの世を去る前、多くの預言を残している。自らの亡くなる日を正確に預言したのは当たり前だが、「9・11同時多発テロ」「アメリカ初の黒人大統領の誕生」「東日本大震災」「イスラム国(IS)の台頭」など、的中している預言は枚挙に暇がない。
もちろん、外れたものもある。一例をあげれば、「2010年から14年の間に核兵器や化学兵器を使った第3次世界大戦がヨーロッパで起きる。その結果、2016年末までに、われわれが知るヨーロッパは消滅する」というもの。英国が欧州連合から離脱する決定を下したことは「預言の一部的中」と言えるかも知れないが、やはり当たったとは言いがたい。
それでは、彼女は2018年をどのように預言しているだろうか。英国の「デイリーミラー」やアメリカの「ニューズウィーク」が特集を組み、ビジネス誌の「フォーブス」も取り上げているのだが、特に2つの預言が関心を集めている。
第1は「中国がアメリカを抜き、世界最大の経済大国になる」というもの。第2は「金星において新たなエネルギーが発見される」というもの。
最初の預言は、今では当然視されてもおかしくない。なぜなら、中国の国際市場における貢献度はアメリカを凌駕しつつあるからだ。とはいえ、彼女がこの予言を残したのは20年以上前のこと。その先見性に驚くほかない。
次の金星についても同様で、これまでアメリカも日本も金星探査に取り組んできたが、これといった成果はまだ得られていない。しかし、2018年7月、アメリカは新たな太陽系の探査ロケットを打ち上げる。金星を視野に入れたもので、彼女が20年前には知るはずのない動きである。
生前の彼女曰く「不思議な霊的存在が未来の世界で起きていることを瞼の裏に投影してくれる」。ちなみに、車椅子の物理学者ホーキング博士は「地球の未来はあと100年」と予測しているが、ババさんによれば「世界の終わりは5079年」。ご安心あれ!(国際政治経済学者 浜田和幸)