11月17日、投開票日を迎えた兵庫県知事選。前職の斎藤元彦候補のパワハラ・おねだり騒動から始まった騒動が、思いもよらない推移を見せている。一時は全国から批判が殺到した斎藤氏だが、7人が立候補したこの選挙で、勢いを増している。
奇しくも、投開票日を目前にした15日は、斎藤氏の誕生日。この日は全国から支援者が兵庫を訪れ、“生誕祭” を祝った。500人以上の聴衆が集まり、道を埋め尽くす人だかりだった。
「19時から姫路駅前で斎藤氏の演説がおこなわれました。ただ、聴衆はその2時間ほど前から多数並んで待機していました。まるでテーマパークでパレードを待つ人だかりのようでしたよ。
演説が始まると歓声が多くあがりました。斎藤氏は『今日で47歳になりました。選挙中なので祝っている場合ではないですが、新たな気持ちで頑張っていきます』と語っていましたね。
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一方、兵庫県民の深刻な “分断” の様子も見られました。斎藤氏の演説中には、反対派がプラカードを持ち、街宣車の下でアピールしていたのです。これには斎藤氏の陣営がガードして、小競り合いに。聴衆からも、『やめろ!』『帰れ!』と怒号が飛び交っていました」(現地記者)
最後には “斎藤コール” で締めくくられたこの日の演説。支持者の熱狂ぶりが垣間見える一幕だったが、実際に斎藤氏は大善戦しているという。
「元尼崎市長の稲村和美氏との事実上の一騎打ちとなっていますが、終盤になり、『斎藤氏が稲村氏に追いついた』とする報道も出てきています。
これに対し、兵庫県内の現職市長らが動きました。県内29市のうち22市の市長が稲村氏を支持するという異例の表明をおこなったのです。
14日に開かれた会見では、7人の市長が出席し『(斎藤氏が起こした騒動で)県政は混乱し、知事選においても(他の候補者への)誹謗中傷がおこなわれている』と稲村氏支持の背景を説明。『これ以上の混乱は市町の街づくりを大きく阻害し、県民を不幸にする』とまで糾弾しました」(同)
斎藤氏の今回の選挙戦のスローガンは「兵庫の躍動を止めない!」。だが、躍動が進みだすのはなかなか厳しい状況にありそうだ。
( SmartFLASH )