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文在寅大統領のご都合主義に泣く「韓国」女子アイスホッケー

社会・政治 投稿日:2018.01.19 11:00FLASH編集部

文在寅大統領のご都合主義に泣く「韓国」女子アイスホッケー

サラ・マレー監督

 

 韓国・文在寅(ムン・ジェイン)政権は、スポーツの世界でも勝手にゴールを動かし、世界から顰蹙を買おうというのだろうか。

 

 平昌五輪開幕まで20日あまりとなった1月17日、韓国と北朝鮮は次官クラスの実務会談を行い、五輪開会式で南北合同選手団として入場すること、そして女子アイスホッケー競技の合同チームを結成することを発表した。

 

 女子アイスホッケー南北合同チームは、開催国・韓国代表23人に、特例として北朝鮮の選手を加えて登録30人とするもの。

 

 韓国政府関係者は「韓国選手はそのまま、北朝鮮選手が加わるだけだから影響はない」と言うが、こんな政治的思惑に振り回される現場の選手・スタッフはたまったものではない。

 

「本番まで1カ月を切った段階で、外部から『この選手と組め』とラインをいじられるのは、その選手が上手だったとしても本当にイヤですね」と語るのは元日本代表のある選手。

 

 同競技ではFW3人がラインと呼ばれるグループを組み、練習でも常に一緒にプレーしてコンビネーションを磨くが、「五輪クラスの大会に臨むには、氷上以外での行動や会話がとても重要。プレー時以外でもお互いに心から分かり合える関係を築かないとダメだが、1カ月ではかなり難しいハードルです」という。

 

 16日には、韓国の李洛淵(イ・ナギョン)首相が「女子アイスホッケーはメダルの可能性がなく、選手が短時間で交代するので、韓国選手もむしろいい機会ととらえている」と発言し、韓国世論の大反発を食らった。

 

 前述の元選手もこう続ける。

 

「韓国代表は、サラ・マレー監督をカナダから招聘し、3年以上かけて『せめて母国で1勝を』という思いで頑張ってきたチーム。

 

 実際、10点差負けが当たり前だったのが、昨年春の札幌アジア大会では日本を相手に0-3とするなど急速に進歩していた。その努力を無にする可能性がある策だと思います。
 

 北朝鮮選手を使わざるを得なくなったら、明らかにチーム力に影響が出るでしょう」

 

 16日、記者団に囲まれたサラ・マレー監督は「(北朝鮮の選手を起用するような)圧力をかけられないよう望む」と気丈に語った。しかし、ふっくらチャーミングな丸顔だった昨春とはうって変わり、頬がこけるなど疲れ切った様子だった。

 

「北朝鮮はそもそも予選に出場しておらず、なぜ南北合同チームだけ登録30人が許されるのかという説明もない。スポーツの公平性から見ても非常におかしな話」と憤るのは、アメリカのあるコーチ。実際17日には、参加国の1つ、スイス連盟が「不公平だ」と抗議している。

 

 平昌五輪に北朝鮮が参加するかどうかは、1月20日に開かれるIOC(国際オリンピック委員会)と韓国と北朝鮮の国内五輪委員会、大会組織委員会の4者面談で最終決定される。

 

「南北が1つのチームになれば歴史的場面になる」と文大統領は息巻いているものの、要は自分たちの都合でルールを変えてほしいとお願いする立場なわけで、慰安婦問題に通底するご都合主義がここでも顔を出す。

 

 世界のスポーツファンは選手軽視、ルール無視の姿勢にドン引き。「美談になる」と思っているのは文大統領だけなのは間違いない。こんな自己満足に付き合わされる美人監督と女子選手が可哀想だ。
(写真・文/関谷智紀)

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