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フジテレビ「中居問題」への対応がグダグダの理由…関与が疑われる社員だけじゃない、幹部は「制作」出身ばかりで経営プロ不在

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記事投稿日:2025.01.24 16:53 最終更新日:2025.01.24 16:53
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
フジテレビ「中居問題」への対応がグダグダの理由…関与が疑われる社員だけじゃない、幹部は「制作」出身ばかりで経営プロ不在

会見したフジテレビ港浩一社長

 

 中居正広の「女性トラブル」がフジテレビに延焼している。トラブルが発生した飲み会をセッティングしたキーマンが同社社員だったとの報道を受け、1月17日、フジテレビの港浩一社長が会見を開いた。

 

 ところが、質問できるのは「ラジオ・テレビ記者会」に加盟する新聞社などに限定され、週刊誌やフリー記者は会見場に入ることもできなかった。そのうえ、映像は撮影できず、質問にまともに答えることもなく、結果的に大きな批判が集まった。

 

「この会見で明らかにされたのは、『第三者の弁護士などで構成される調査委員会』の立ち上げくらいでした。ところが、これも日本弁護士連合会のガイドラインに沿ったものではなく、独立性が担保できないことから、さらなる批判が寄せられました。

 

 あまりの不透明さから、スポンサーも憤慨し、CMの差し止めが相次ぎました。1月21日には、放送行政を所管する村上誠一郎総務相から『独立性が確保された形でできる限り早期に調査を進め、その結果を踏まえ、適切に判断・対応を』と厳しいお叱りを受けることになったのです。

 

 それでもCM差し止めは止まることなく、あわてた同社は、関係者が次々に定例会見などで釈明するグダグダ展開になったのです」(芸能担当記者)

 

 

 1月22日には、トラブル発生当時、フジテレビの専務だった大多亮関西テレビ社長が会見。

 

 23日には、親会社のフジ・メディア・ホールディングスの臨時取締役会が開かれ、日弁連のガイドラインに沿った第三者委員会の設置が決まり、その後、同社の金光修社長が会見。同日、日本民間放送連盟(民放連)の会長で、フジテレビ副会長の遠藤龍之介氏も会見した。

 

 どの幹部も、対応のまずさを問われて苦悶の回答をしていたが、どうにも後手後手になっている感は否めない。大メディア企業とも思えない危機管理力の低さが露呈したが、いったい、どうしてこんな体たらくなのかーー。

 

 フジテレビと関係が深い番組制作会社のベテラン社員がこう指摘する。

 

「答えは明白です。フジテレビはドラマやバラエティなどのエンタメ系が強い局で、トップもそっち系の人ばかりでしょう。今の社長の港さんだって、とんねるずとの付き合いで出世した人ですから。

 

 フジの幹部は、昔から制作出身者ばかり出世するんです。

 

 大多さんは『東京ラブストーリー』や『101回目のプロポーズ』などいくつもの名作を生み出し、いわゆる『トレンディドラマ』を確立した人です。

 

 金光さんは、大人気番組『料理の鉄人』や映画『私をスキーに連れてって』などに関わっていますし、遠藤さんは小説家・遠藤周作の長男で、『鬼平犯科帳』や『剣客商売』など時代劇で名をあげました。

 

 ちなみに、『踊る大捜査線』を作った亀山千広さんも、フジテレビの社長を務めていましたね。

 

 とにかくフジでは、売れた作品を作った人ばかり評価され、結果、上層部に経営がわかる人が不在のまま、ここまで来てしまったわけです」

 

 テレビ局の出世コースは、番組の企画から予算まで関わる「編成」だ。大多氏も金光氏も遠藤氏も亀山氏も、いずれも編成を経験している。

 

 前出の制作会社社員が、こう続ける。

 

「今回、トラブルを起こしたとされるAさんも、編成の幹部です。中居さんと親しいことで知られ、今回のトラブルが起きるまで、完全に出世コースに乗っていたんです」

 

 いったいA氏とはどんな人物だったのか。

 

「『めちゃイケ』から始まって『笑っていいとも!』も『ワイドナショー』もAさんが担当しています。

 

 中居さんや松本人志さんなど、大物タレントの番組をつくることができるという意味では有能でしょう。

 

 ただ、Aさんはタレントを『使う』というより、『使われる』人間でした。タレントとうまく付き合って、彼らの求めに応じること。それが仕事って感じの人です。

 

 特に中居さんと仲がいいことは有名で、よく一緒に麻雀した話をしていましたね」

 

 やはり、タレントと仲よくなり、視聴率を取れる番組を作った人間が出世する社風なのは間違いなさそうだ。

 

 別のフジテレビ関係者が、こう話す。

 

「23日の臨時取締役会で第三者委員会の設置が決まり、3月中に報告書をあげることが決まりました。

 

 この報告書が出れば、港さんの引責辞任は避けられないと社内ではもっぱらです。後任は『さんまのまんま』などを手がけた専務だと言われています。彼が港さんの残りの任期と1期を務めれば、本来予定していた社長人事と狂いません」

 

 当然ながら、今回の件でフジテレビ社員は怒り心頭だという。

 

「トラブルがあって、局側もそれを把握しながら1年半も放置して、その間もずっと中居さんを使った番組をつくっていたなんて、信じられないことですよ。

 

 やはり、視聴率優先の体質が根底にあって、こんな取り返しのつかない事態になったんじゃないですか。『こんなことなら、ホリエモンに買収されたほうがよかった』と嘆く社員もいるほどです」(前出・フジテレビ関係者)

 

 フジテレビのDNAともいわれるスローガン「楽しくなければテレビじゃない」。この体質を変えることはできるのか。

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