社会・政治
大阪万博チケットが“格安転売”の寂しき実態…前売り券不調にスタッフ確保に苦戦の暗雲
1月25日、朝日新聞が万博チケットの転売について報道。正規価格より安いチケットが、市場に出回っているとした。
「記事では、金券ショップにチケットが出回っているとされていますが、オークションサイトでも出回っています。オークションサイトで“大阪万博”と検索すると、『大人1日券 2枚セット』が1万500円で売られていました。フリマサイトでもチケット2枚セットが1万円前後で出品されており、すでにソールドアウトしています。こうした出品が相次いでいるのです」(ウェブニュースメディア記者)
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本誌が確認したチケットはいずれも、予約すれば期間中にいつでも入場できる、というタイプのもの。一方、公式サイトを見ると、「期間限定販売で、会期中いつでも1回入場可能なチケット」である「早割一日券」が、大人6700円で売られている。現在転売されているチケットは1枚5000円ほどとなるので、かなり割安になっている模様だ。
「出回っているチケットは、企業や団体の購入分とみられています。万博チケットを株主に抽選で配っている企業などもありますし、大阪では福引の景品になっていたりしますからね。勤め先からもらったりした人などが『どうせ行かないから売ってしまおう』と出品しているものでしょう。実際にメルカリのサイトで確認すると『いただきものですが行きそうにないので出品します』の文言が記載されているものも。
万博を主催する日本国際博覧会協会(万博協会)は、転売チケットは無効と主張していますが、紙の実券だと対応は難しいでしょう」(前出・記者)
大阪万博公式サイトでは、チケットの販売枚数も発表している。2025年1月22日現在の累計販売枚数は761万8780枚。公式の販売目標は1400万枚なので、その半分を少し超えた程度の“厳しい数値”だ。4月開催予定と考えると、すでに“売れてない”ともいえる状況で、安く転売されているというのは、主催側からすれば笑えない状況だろう。
Xでも、冷めた声のオンパレードだ。
《行く予定も、行きたくもない人達に押し付けてりゃこうなるよな。全然、売れ残ってるのに転売したって、売れるんか? そんなに安く出てるんだろか? それでも行かないげどな。》
《大阪万博は0円でも行かない。逆にお金くれるなら考えるけど》
《チケットもっと値崩れしそうですね。そのうち大阪府民全員招待とかしそう、それでも足りなければ近畿全域に拡大して、最後は全国か?》
万博開幕直前というのに、転売の実態が徐々に明らかになることで、国民の無関心が露呈してしまったようだ。
「もとより問題点が数多く報じられてきた、大阪・関西万博。そうした問題点がいまだに解消されていないことが『行きたくない』という感情に拍車をかけているのでしょう。開幕は4月13日に控えていますが、今になっても結局のところ“何をするのか”“何が見られるのか”が明瞭になっているとはいいがたい現状です。
加えて、会場の運営スタッフ確保の苦戦など、いまだに開幕以降の見通しが立たない現状があります。課題が残る中、あと3カ月余りで、どうこの局面を乗り切るのか……」(社会部記者)
万博入場チケット付き旅行プランなど手を変え品を変え誘致を焦る大阪府だが、どうにも国民はノッてくれない様子だ。