社会・政治
宿舎に不審者侵入の岩屋外相「自分で盗聴器調べた」答弁に国民間であふれる“危機管理能力”問う声
2月4日の衆議院予算委員会で、「盗聴器」に関する質疑があり、話題となっている。
質問に立ったのは、立憲民主党の大西健介議員。大西氏は「非常に不可解な事件。日本の外交責任者のセキュリティにかかわる問題」だとして、岩屋毅外相の議員宿舎に、不審者が侵入した事件について質問した。
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この「不審者侵入事件」は、1月30日に「デイリー新潮」が報じて明らかになったもの。岩屋外相は、米トランプ大統領の就任式に出席後、1月23日に帰国。東京・赤坂の議員宿舎の自室に戻ったところ、部屋には見知らぬ中年女性がいたという。女性はそこから逃走したが、翌日、再び議員宿舎に姿を現したところで御用となった。この女性は約4時間、外相の部屋に滞在したとみられている。
大西氏は「大臣は不審者と鉢合わせした際に話をしたそうだが、何を話したのか。なぜ警備員を呼んで警察に引き渡さなかったのか」と質問。それに対し岩屋外相は、侵入があったことを認めたうえで「詳細については、警備上の理由により答えを控える」と言葉を濁した。さらに「不審者は一定時間、大臣の部屋にいた可能性が高いが、その後(部屋に)盗聴器等がしかけられていないか、調査しましたか」と質問すると、「何の被害もありませんでしたし、部屋のなかも自分で調べましたけど、何の変化もありませんでした」と回答したのだ。
このずさんな対応に関して、大西氏は「盗聴器は自分で見つけられるものじゃなくて、ちゃんとした専門家に調査してもらわないとだめなんじゃないかと思います」と、苦笑いしながら指摘した。
この「盗聴器」のやり取りに、タレントのフィフィは自身のXに
《立憲がまともに見えてしまうほど、ヤバい…》
と、あきれ気味に投稿。元衆院議員の丸山穂高氏も
《女性不審者の自宅への侵入後も盗聴器チェックもなし!?とか、岩屋外相の危機管理意識の薄さは致命的すぎませんかね》
と指摘している。Xでは、ほかにも
《一国の外務大臣がこの危機管理能力のなさマジでヤバいって》
《情けない こんな危機感のない外相で大丈夫なのか》
など、危機管理能力の欠如を嘆く声が多数、見られる。
岩屋外相はこの件だけでなく、中国人の訪日観光ビザの緩和措置をめぐっても批判にさらされている。岩屋外相は2024年12月に中国を訪問した際、これまで最長5年だったビザの有効期間を10年にするなどの措置を発表。これに対しては、自民党内からも批判的な意見が多くあり、ネット上では岩屋外相の更迭を求める署名運動までおこなわれている。
党の国防部会長や防衛大臣などを歴任した岩屋氏だが、自らの“防衛力”は本当に大丈夫なのだろうか。