社会・政治
小泉進次郎氏、「野党に連立打診」発言に潜む “責任放棄” 思想に永田町は呆れ顔…またも遠のく「首相の座」
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小泉進次郎氏
自民党・小泉進次郎元環境大臣の発言が、永田町で話題になっている。
現在開かれている国会では、2025年度予算案の修正をめぐり、野党との政策協議が大詰めを迎えている。そんななか、2月20日の夜に横浜市の講演で、進次郎氏からこんな発言が飛び出した。
政治担当記者が、こう話す。
「日本維新の会が主張する教育無償化や国民民主党の『103万円の壁』の見直しについて、小泉氏は『大きく制度を変えると不具合や課題が出てくる』として、『その後に起きることの責任を負わないのは無責任だ』と野党をけん制しました。
そのうえで、維新や国民の政策を自公が受け入れるなら、責任を共有すべく『正式に(自民党から)連立入りを打診すべき』と、自身の見解を述べました」
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小泉氏の「連立入りを打診すべき」という発言について、ある自民党秘書はこう首を傾げる。
「今回は予算を通すために、わが党もある程度譲歩しなければならないことはわかり切っている。こちらが譲歩することについて、なぜ、連立入りを打診という発想になるのか、よく理解できません。これも “進次郎的発想” なんでしょうね」
インターネット上でも、進次郎氏のこの発言に対し、異論が聞こえている。
Xでは《野党の政策を受け入れるときには、与党としての責任で採用するんでしょ?その責任放棄?連立は一つや二つの政策では組めないでしょ》《ハング・パーラメント(どの政党も単独過半数の議席を獲得していない状態)だから、色々な話し合いが出来るんやろが。民主主義ってそやろ》《別に打診はしてもいいけど、少数与党が野党に賛成をお願いする立場だから断られても仕方ない状況だと思う》といった意見が噴出。
前出の秘書はあらためて、こう話す。
「政策ごとに野党と合意することはよくあることで、そのたびに連立入りを打診してどうするのか。連立後に別の大きな政策で対立したら、進次郎氏は『連立解消を打診すべき』と言って、連立解消するわけですかね?
野党の責任って、野党の政策だろうが、政府として合意したものは政府の責任です。野党のせいにしてどうするのか。この先10年は、首相は無理なんじゃないかと思わざるをえませんね」
2024年の自民党総裁選で初めて出馬し、優勢と言われながらも「首相の座」を逃した進次郎氏。頂上の道のりはまだまだ険しいようだ。