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「いつも満室です」すすきの首切断事件“犯行現場”ホテルの一室の意外な現状「注意書き」も利用者絶えず

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記事投稿日:2025.02.24 15:40 最終更新日:2025.02.24 19:11
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
「いつも満室です」すすきの首切断事件“犯行現場”ホテルの一室の意外な現状「注意書き」も利用者絶えず

瑠奈容疑者の小学校の卒業アルバム写真

 

 札幌随一の歓楽街・すすきので発生した猟奇的殺人から約1年半。頭部のない遺体が発見されるなど、類を見ない凄惨な事件の“犯行現場”となったラブホテルの一室では、“ある変化”が起きているようだーー。

 

「2023年7月2日、ホテルが立ち並ぶ繁華街の一角で事件は起きました。すすきの最大の広さを誇る、ダンスクラブのイベントで5月に出会った田村瑠奈被告と被害男性Aさん。同意の元で4〜5回性行為をおこないましたが、最後にAさんは避妊具を付けなかったことで瑠奈被告が憤慨。

 

 6月に再会したふたりは、瑠奈被告の趣味であるSMプレイをする約束を取り付けましたが、実際におこなわれたのは、手を結束バンドで縛り、アイマスクをさせて浴槽の淵に座らせると、滅多刺しにして浴槽に落とした残酷な殺人行為でした。

 

 殺害後は、頭部を切り取り、持参したキャリーケースに胴体部分も入れて持ち帰ろうとしましたが、入りきらなかったことで断念。頭部のみ自宅に持って帰り胴体は浴室に置き去りにしました。道警は、防犯カメラ映像や聞き込みを中心に捜査をおこない、事件から約3週間後の24日、瑠奈被告と父親である修被告を逮捕し、翌日には母親の浩子被告も連行しました」(地元紙記者)

 

 

 世間を震撼させた殺人犯の父親が、精神科医であることが発覚したことで、さらに注目を集めた同事件。修被告は、死体遺棄ほう助などの罪で2025年1月14日に札幌地裁で裁判員裁判が開始した。そこでは、複数の人格を持つ娘と、奴隷扱いを受ける両親の歪な親子関係が露わになった。

 

「裁判では、被害男性の目玉をくり抜く様子や、頭部の皮を剥がすところを修被告が映像で残すなど、遺体損壊の方法が具体的に明かされ、戦慄が走りました。2月18日に結審した裁判は、検察側が懲役10年を求刑し、弁護側は一貫として無罪を主張しています。3月12日に下される判決に関心が集まっています」(同前)

 

 結審から3日後、本誌はAさんの頭部が保管されていた田村家を訪れると、「TAMURA」という表札はそのまま、自宅周りは足跡ひとつない新雪で覆われていた。玄関横には、例年雪かき用に使っていたと思われる用具の手持ち部分が顔を覗かせている。近隣住民はこう語る。

 

「逮捕後から人の出入りは全く見ていませんよ。親戚も関わらないようにしているのじゃないかな。元々近所付き合いがない方なので、娘さんの姿もほぼ見たことがないんです。事件から1年半、やっと報道も落ち着いてきたので、もし無罪になってこの家に戻って来られると困りますね」

 

 被害男性の長男は、浩子被告の公判の供述調書で一家3人の極刑を望んでいることが明らかになった。Aさんを知る20代女性は当時のことを思い出す。

 

「Aさんはすすきのでは有名なおじさんでしたよ。数年前、クラブで飲んでいたら、女装をしたAさんに『一緒に飲まない??』と女性口調で話しかけられました。断るとサッと引いていきますが、私の友人もよく絡まれていたので、周りでは『変な人だね』という認識でしたね。Aさんは、女王さまが出迎えてくれるSMをコンセプトにしたバーによく通っていましたね。

 

 Aさんが週末に現れていたクラブは、競合店ができたことで、2023年5月に閉業しましたが、その跡地には観光用のホテルが建設中で2026年7月に完成予定なようです」

 

 奇しくも出会いのきっかけとなってしまったクラブから、目と鼻の先にあるのが現場となったラブホテルだ。事件後に利用した男性客は、意外な変化を話した。

 

「事件発生から休業状態でしたが、犯人逮捕と同タイミングで営業再開したんです。その時は殺人が起きた部屋のある階は、封鎖されていましたが、浴槽のリフォームが完了した数ヶ月後からは、解禁となりました。タッチパネルで部屋を選ぶ際に、その部屋だけ『ご確認ください』と表記されており、選択すると『報道にあったお部屋です。ご了承の方のみご利用ください』と注意書きされていますよ。

 

 ホテル側としては、知らずに入室した客とトラブルになるのを防ぐのもありますが、なかには“202号室目当て”で来室する人のためかもしれませんね。料金はほかの部屋と変わりませんよ。それどころか、この部屋がいちばん人気なんです。いつ入ってもほぼ満室で、カップルだけじゃなく、ひとりでの利用もあるみたいです。“肝試し感覚”なんでしょうね。

 

 リフォームされたと言われていますが、浴室の壁は年季を感じさせるものですよ。Aさんが座ったとされる浴槽の横には大きな鏡が設置されているので、瑠奈被告は、“犯行時”に鏡に映る自分の姿を見たのではないでしょうか。ベッド横にはアイマスクなどのSMグッズの販売機が設置されている。SM好きの瑠奈被告が利用したのかはわかりませんが……」

 

 日本の犯罪史に刻まれたと言えるほど凶悪な同事件。その影は、観光客で賑わう雪のネオン街にいまだに色濃く残っているようだ。

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