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自民・公明・維新“3党合意”に批判爆発「30代は野党リード」観測で石破首相の悩みのタネに

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記事投稿日:2025.02.27 18:26 最終更新日:2025.02.27 18:26
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
自民・公明・維新“3党合意”に批判爆発「30代は野党リード」観測で石破首相の悩みのタネに

石破首相(写真・JMPA)

 

 自民党、公明党の与党に加えて、日本維新の会がおこなった“3党合意”にインターネット上では、批判が爆発している。

 

 2月25日、石破茂首相、公明の斉藤鉄夫代表、維新の吉村洋文代表は、高校の教育無償化や社会保険料の負担軽減策などをめぐる2025年度予算案の修正について合意した。

 

 

 一方で「103万円の壁」をめぐる協議で、非課税の対象となる年収の上限を178万円まで引き上げるように要求していた国民民主党は、与党が示した案をはねつけた。

 

 その案は、所得税の非課税枠を上乗せする年収の範囲を850万円を上限に、665万円、475万円、200万円の4段階で非課税枠を設け、最低ラインの壁を160万円へ引き上げる内容だった。

 

 国民民主は年収の区分をなくすように求めたが、物別れに終わった形だ。また、国民の負担減につながるガソリンの暫定税率廃止についてはゼロ回答だったことも含め、自民、公明と合意には至らなかった。

 

 政治担当記者が言う。

 

「結局、自民、公明、国民民主の3党協議は打ち切られる見通しです。国民民主の古川元久代表代行は、26日の記者会見で『現状のままでは、新年度予算案に到底、賛成できるものではない。中途半端な妥協はしない』と反発しました。そして、『3党合意の中身を先入観なく読むと連立合意文書のように見えるくらい幅広い範囲にわたっている』と維新をけん制しました。

 

 また、自民、公明の両党に対しても『物価高で国民生活が苦しくなるなか、手取りを増やすことなどへの意欲が与党側には十分ではなく、やろうというより『やれない理由』を探すところも多かった』などと批判しました。

 

 一方、維新の岩谷良平幹事長は会見で『最近の国民民主は、維新を悪者にしたり、交渉がなかなか進まない責任を、われわれに押しつけたりしたいような発言が大変目立ち、残念だ』と国民民主にチクリと文句を言っています」

 

 こうした状況にXでは、この3党合意を批判する投稿が相次いでいる。

 

《維新許せない 国民頑張った》

 

《終わってるね。国民民主党との3党合意は反故にして、新しくて安く済むお仲間と手を組むことにしたんだね。参院選で痛い目見るよ!》

 

《維新も自民・公明と一緒に国民の声ガン無視してるじゃん》

 

 自民党ベテラン秘書が言う。

 

「3党合意を激しく批判しているのは、国民民主の支持者が中心だと思います。自分たちの意見が通らなかったためでしょう。ただ、昨年の衆院選で、『103万円の壁』を所得制限なしで178万円まで引き上げる政策を掲げて、減税額を大幅に増やし、『手取りを増やす』公約で議席数を4倍の28議席に伸ばしたわけですから、与党案は受け入れ難かったとは思います。

 

 一方の与党としては、新年度の予算を通すことが第一の目的だから、維新と組むのは“アリ”なわけです。維新の高校の教育無償化や社会保障費の削減だって、国民の負担軽減につながるのですから、我が党の戦術を批判するのは筋違いではないかと思いますね。

 

 ただし、最近の世論調査を見ても、特にこれから若い世代の20代、30代の有権者たちの我が党に対する支持率がかなり減っていることについて、次の参院選に影響が出ることを心配しています」

 

 現在、産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)が2月22日、23日に実施した合同世論調査の結果が話題になっている。

 

 調査によると、18歳〜29歳の政党支持率は、国民民主が18.9%でトップとなり、自民の11.8%を上回った。さらに30代では、国民民主が15.9%でトップ。次いで、れいわ新選組が14.4%で、自民は3番手の11.2%に落ち込んだのだ。

 

 ちなみに40代は自民19.4%、国民民主11.9%、れいわ11.5%の順だ。

 

「20代、30代の若年層にとって、給料はそんなに高くないのに物価が値上がりしているため、手取りアップは切実な問題なのです。だから、国民民主の支持者が多いのでしょう。

 

 SNSにあるような落選運動の輪が今後広がり、若年層の投票率が大幅に上がるようなら、自民にとって7月の参院選は相当厳しい戦いになることが予想されます。国民民主は引き続き、『手取りを増やす』公約を訴えていくことになると思います」(前出・記者)

 

 自民にとって、維新との合意を選んだツケが参院選で回ってくることになるのか。

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