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“第2のりりちゃん”から「ロマンス詐欺」で集めた金を受け取ったホストが逮捕、店のオーナーが「売掛金問題」対策中の皮肉
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逮捕された有名ホスト「伊吹玲乃」(写真・本人Instagramより)
2月28日、異性からの恋愛感情を利用して金銭を詐取する「ロマンス詐欺」の手口で得た金と知りながら受け取ったとして、ホストの金井靖宗容疑者が逮捕された。
「金井容疑者は『伊吹玲乃』という源氏名で、大手ホストクラブ『TOPDANDY』の代表を務めています。金井容疑者に金を渡したのは、2024年10月に逮捕された28歳の女性・井田しずく容疑者です。井田容疑者は、これまで詐欺や窃盗で4回も再逮捕されており、被害者は全国に90人。積みあがった被害額は総額1億300万円にもなります。井田容疑者は、金井容疑者の在籍するホストクラブに売掛金があり、今回の容疑では約150万円を渡したとされています。
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井田容疑者は警察の調べに対し、『なじみのホストをナンバーワンにするため金を使った』と供述しているそうです」(社会部記者)
「ロマンス詐欺」で有名な事件といえば、懲役8年6カ月、罰金800万円の実刑が確定した「頂き女子りりちゃん」こと、渡邊真衣被告が記憶に新しい。井田容疑者も、逮捕時には“第2のりりちゃん”として注目を集めたが、井田容疑者の手法は、渡邊被告よりもさらに進んだものだった。
「渡邊被告は直接、被害者の男性に会って、恋愛感情を持たせる手法でしたが、井田容疑者は会うことすらしませんでした。マッチングアプリを使い、被害者とのやり取りのなかでシングルマザーであると境遇を明かし、同情を引いていたそうです。実際に何度か出産の経験があるようですが、逮捕時も含めて、養育していた事実はありません。
しかし、井田容疑者は『託児所代が払えない』『アルバイト先が倒産して給料がもらえない』『給料を盗まれた』など、虚偽のメッセージを被害者に送り、現金を振り込ませていたようです」(同前)
もちろん、集めた金はまったく別の用途に使われた。
「今回の容疑は150万円ですが、それ以外のだまし取った金のほとんども、金井容疑者に渡ったとみられています。連続で月間売り上げ1000万円を超えるなどと、自身の“売れっぷり”をXで喧伝していた金井容疑者。歌舞伎町にある店の大型看板にも顔写真が掲載されるなど、井田容疑者のカネで有名ホストになりあがったというわけです。『TOPDANDY』は、もともと老舗のホストクラブとしてよく知られていましたが、近年では売り上げの立たない“問題ホスト”にフォーカスした、ドキュメンタリータッチのYouTube動画で人気を博すなど、知名度が高まっている状態でした」(同前)
金の行き先は、渡邊被告のケースでも同じだった。
「渡邊被告から2880万円を受け取った容疑で、元ホストの田中裕志被告と、店長だった橋本一喜被告が逮捕され、それぞれ有罪判決を受けています。田中被告と橋本被告の店は、事件の責任を取って廃業しました。金井容疑者が所属する『TOPDANDY』は、田中被告らの店とかつて同系列だったこともあり、警察はかなり厳しく追及してくつもりのようです」(ホスト業界関係者)
ホスト業界への締めつけが厳しくなるなか、営業形態の転換を迫られそうだ。
「金井容疑者は、詐欺の金を受け取った証拠はないなどと、店の同僚や周囲に話していたそうです。『TOPDANDY』グループのオーナー・高見翔氏は、悪質ホスト問題で新宿区と連絡協議会を作るなど、事態の早期鎮静化に奔走もしています。
2024年11月から2025年にかけて、売掛金制度の順次撤廃など、打ち出した方針に対し一定の評価はあります。皮肉にも、制度を決めた当事者の足元で起きた今回の事件を契機に、料金が高額になる店のあり方も含めた、ホスト問題の徹底的な責任追及をする流れになるかもしれません」(同前)
被害者のことを考えれば、厳しい規制がなされるのも当然だろう。