社会・政治
人気ライバー・最上あいさん刺殺事件“婚約者”名乗る男性が情報提供呼びかけも批判殺到

バーで1日店長をやるほど人気だった最上あいさん(写真・ギリギリ配信者BARのXより)
3月11日の午前9時50分頃、高田馬場の路上でのライブ配信中に、男に刺殺された人気ライバー、最上あいさん(本名・佐藤愛里さん)。上半身を中心にサバイバルナイフで30箇所以上を刺されるという“白昼の凶行”が世間に与えた衝撃は大きく、事件から2日経った今も関連ワードがXではトレンド入りしている。
「事件後、その場で現行犯逮捕されたのは栃木県在住、職業不詳の高野健一容疑者です。高野容疑者は、最上さんにおよそ254万円を貸しており、3万円の返済があっただけで、それ以降、一方的に連絡を断たれたとして、2023年8月、金銭の返済を求めて宇都宮地裁に提訴。同年12月には、同地裁から最上さんに約251万円の支払いを命じる判決が出ていました。
事件直後、倒れている最上さんをスマホで撮影しながら数回蹴り飛ばしていたことが目撃者によって明かされると、犯人の異常性を非難する声とともに、最上さんへの同情が広がりました。ところが、最上さんがお金を借りるために嘘を重ねていたことや、高野容疑者が消費者金融から借金をしていたことなどが明るみになるにつれ、世論にも変化が表われています」(社会部記者)
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この痛ましい事件の影響を思わぬ形で受けてしまったのが、亡くなったライバーと同じ名前の声優、最上あいだ。
「最上あいさんの所属する声優事務所『カレイドスコープ』は11日夜、公式サイトに《お知らせ 最上あいについて》とする説明文を発表。事件後、一部ネットに出回った『被害者は声優』という“誤情報”によって、同社の最上あいさんを被害者とする誤解が広がっている状況を明かしました。事務所は、本人のSNSに事件に関連するコメントやDMが届いたり、写真が無断転載されたりしている事実を確認しており、事件と同社の最上さんは無関係であることを説明。被害者本人へのお悔やみを述べるとともに、最上さん本人へのコメントやDM、写真の無断転載などを控えるよう求めました。
また、声優の最上あいさん本人も同日Xを更新。事務所の発表文を貼りつつ、《ご本人様へのお悔やみ申し上げます。事務所から発表がありましたのでご確認いただければ幸いです》とポストしました」(同前)
これで誤解は解消されたわけだが、発表があった同日夜、別の“関係者”が現われた。
「11日の夜、今度は『最上さんの婚約者』を名乗る男性がXに出現しました。男性は
《油井(ゆい)と申します。最上あいは、私と一緒に住んでいて婚約者でした。現在、警察の捜査が進んでおりますので、憶測などの誤った情報の拡散はお控え頂けますと幸いです》
とポストしたのです。これだけなら真偽不明でしたが、男性はその30分後、最上さんとのツーショット写真や、一緒に海外を訪れた際の動画を添えて、再度、
《最上あいの婚約者です。最上あいに関する情報ありましたら私のDMまでお願いします。当アカウントが偽物と疑われる可能性も考慮し、最上あいと私の写真を貼っておきます》
と投稿。現時点で261万件を超えるインプレッションを得ており、こちらも物議を醸しています」(同前)
この男性の投稿には次のような批判が殺到している。
《なんのためにXを始めたの?捜査は警察がするからあなたが最上の情報を知ってどうしたいのですか?》
《婚約者だったのが本当か嘘かは知りませんが、とりま亡くなった方を利用していいね稼ぎするのは良くないですよ》
《亡くなった婚約者使ってSNSアピールはどうかと》
男性は最上さんとの写真を投稿したが、依然、詳細な関係性は不明だ。
「すでに高野容疑者は逮捕されているので、何のために情報を収集しているのかわかりません。今回の事件で明るみになったのは、配信者をめぐって高額な投げ銭が飛び交うという特殊な環境です。“推し活”は社会的に認知されつつありますが、問題を起こさないための取り組みを真剣に検討する必要がありそうです」(社会部記者)
まずは事件の真相解明が待たれる。