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パワハラ報道否定も…茨城・大井川知事、水戸と浦安 “2拠点往復” で公用車122km乗り回しに「問題なし」の平然

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記事投稿日:2025.03.13 18:10 最終更新日:2025.03.13 18:10
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
パワハラ報道否定も…茨城・大井川知事、水戸と浦安 “2拠点往復” で公用車122km乗り回しに「問題なし」の平然

パワハラ報道を否定した茨城県の大井川和彦知事(写真・共同通信)

 

 茨城県政が揺れているーー。

 

 3月12日、茨城県の大井川和彦知事は、県庁で報道陣に対して「事実無根で、選挙の年によくありがちな誹謗中傷ととらえている」と語った。

 

 

 なにを指しての発言かというと、同日に「文春オンライン」が大井川知事のパワハラ疑惑を報じていたのだ。

 

「記事では大井川県政になって以降の7年半で、県庁職員の自殺者が13名、メンタル疾患による長期病休者が年間100名以上いることが伝えられました。それらの原因として、自民党所属の茨城県議が知事のパワハラを指摘する内容だったのです」(政治担当記者)

 

 大井川知事は、県内の名門校である県立水戸第一高校から東京大学法学部に進み、卒業後は通商産業省(現・経済産業省)に入省した元キャリア官僚だ。

 

 2003年に経産省を退官後、日本マイクロソフト執行役常務、ニコニコ動画の運営会社であるドワンゴ取締役などを歴任し、2017年9月に “スーパーエリート” として注目を集めるなか、茨城県知事選で初当選。現在、2期めを務めている。

 

 冒頭の報道陣からの取材で、疑惑について聞かれた大井川知事は「厳しく叱責をすることはあり、そのなかで『バカ』という言葉を使ったことはある」としながらも、それ以外の事柄については「記憶にない」と否定している。

 

 ただ、以前から大井川県政には疑惑の目が向けられていた。

 

 2020年12月に本誌「SmartFLASH」は、大井川知事の公用車の “私的利用” 疑惑について報じている。

 

 当時、大井川知事の “本宅” は妻と娘が住む千葉県浦安市の高級マンションにあり、仕事がある日だけ、本宅とは別に借りている水戸市内のマンションから登庁し、休みの前の日には浦安に帰り、家族と過ごしていた。

 

 水戸にある県庁から浦安の自宅までの距離は122km。大井川知事は、その本宅とマンションの間を知事の公用車で往来していたのだ。

 

 2020年12月3日、午後5時すぎに公用車で浦安市の自宅マンションに帰ってきた知事の姿をとらえた本誌は、翌4日、県知事公室秘書課に問い合わせた。当初は「知事の住民票は水戸市にある」としたうえで、過去に浦安まで知事の送迎をおこなったことがあると認め、こう回答した。

 

「東京都で全国知事会があるなど、公務で移動するついでに浦安へ送迎に行ったものです。基本的に、公用車で県庁から浦安市へ直帰することはないです」

 

 ところが、本誌が見た12月3日は、知事が県庁を出た時間から逆算すると、知事は県庁からまっすぐ浦安市に向かっている。あらためて知事宛てに質問状を送ると「機動性を確保し、危機管理を徹底する観点から、移動先または移動元どちらかが公務」であれば、知事が公用車をどのように使っても問題ないという認識の回答が返ってきた。

 

 こういった大井川知事の利用について、当時の県政関係者は「新型コロナが流行して、県民に対して外出自粛や飲食店へ時短要請をしている現在も、知事は毎週のように公用車で1時間40分もかけて浦安まで行くのです。家族に会うことの、どこが公務なんですか。県民をバカにしています」と憤るのだった。

 

 9月に任期満了を迎え、3期めを狙うと思われる大井川知事。本誌が報じた公用車の “私的利用” 疑惑に続く、職員へのパワハラ疑惑が浮上するなか、県民からの信頼を維持できるだろうか。

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