社会・政治
【10万円商品券問題】石破首相「本当は居酒屋さんで」珍回答連発…地方も“石破離れ”で選挙戦に暗雲

APECに出席した石破茂首相(写真・JMPA)
「本当は居酒屋さんでも使いたいです」
3月17日の参議院予算委員会で、共産党の小池晃参院議員が、3月3日に新人議員15人を招いた石破茂首相主催の「10万円商品券会食」が、「公邸でおこなわれたので政治活動だ」と糾弾すると、石破茂首相は冒頭の珍答弁でかわした。
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「この答弁の後に『(居酒屋だと)周りの方にどれだけのご迷惑がかかるか、警備にどれだけの負担がかかるか』と付け加えました。
しかし、その後も小池氏は『総理は(10万円で)ハンカチでも買ってねと(おっしゃった)。総理は10万円のハンカチありますか? 汗をふくこともできないじゃないですか』と質問。傍聴している記者から苦笑が漏れました」(政治担当記者)
国会では「大喜利」のような質疑が続くが、石破首相は変わらず「政治資金規正法違反にはあたらない」「会食は政治活動ではない」と疑惑を否定している。
だが、自民党内からは「石破さんで7月の参院選が戦えるのか」と心配する声が大きくなっている。選挙の現場を預かる、地方組織はさらに深刻だ。
3月17日には自民党広島県連の中本隆志会長代理は、広島市内で記者団に「情けない。すべてにおいて考え方を変えないと、首相をこれ以上認めるわけにはいかない」などと厳しく語ったという。中本氏は続けて、「国民の常識から大きくかけ離れた行為をなぜするのか。国民の理解も、自民地方組織の理解も得られない」「一番迷惑をかけているのは1期生ではなく地方で支えているわれわれだ。ねぎらいの言葉はまったく聞こえてこない」と語ったという。17日、共同通信が伝えた。
「幹部とはいえ、地方組織から公然と『情けない』『認めるわけにはいかない』といった批判的な言葉が出ることは異例です。
しかも、広島は岸田文雄前首相の地盤です。2024年9月の自民党総裁選は、首相経験者として麻生太郎氏が高市早苗候補、菅義偉氏が小泉純一郎候補を推すなか、時の政権とは距離があった石破氏に票を投じたのが岸田氏です。岸田氏の動向が、石破首相誕生に貢献したことは言うまでもありません。
首相就任後も、訪米前に岸田氏から助言を得ています。その岸田首相のお膝元から出た批判は、特別な意味があります。他の地方組織からも同じような発言が続くでしょう」(自民党議員秘書)
地方からの反乱が本格化しそうだ。