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ドラマ「アンナチュラル」で注目「検死医」に解剖される遺体は11%社会・政治 2018.02.12

『棺の前に立つ岩瀬博太郎教授』

『棺の前に立つ岩瀬博太郎教授』

 

「『アンナチュラル』のようなドラマで、司法解剖などをおこなう法医学者という職業や仕事内容に注目が集まるのは、大変ありがたいですね」

 

 そう語るのは、千葉大学大学院の岩瀬博太郎教授だ。ドラマでは石原さとみが「不自然死究明研究所」(架空の研究所)の医師を演じたが、岩瀬教授も法医解剖医(法医学者)として、遺体の “本当の死因” を解剖によって明らかにしてきた。岩瀬教授は、法医解剖の現状について、「問題だらけだ」と指摘する。

 

 岩瀬教授によると、法医解剖の現場は完全な人手不足。日本では大学院生を入れても法医解剖医は全国で170人しかいない。ちなみに、岩瀬教授の担当する千葉大学と東京大学には院生を含め計9名が所属。日本では多いほうだ。

 

「この9人にスタッフを加えた20数名で、年間500体以上(東大と千葉大を合わせた数)の遺体を法医解剖するのです。週5日、1日平均2体の解剖を実施していることになります」

 

 解剖に要する時間は平均して1体3時間程度。依頼者は、警察、海上保安庁、自衛隊、検察庁などだ。

 

ドラマ「アンナチュラル」で注目「検死医」に解剖される遺体は11%

 

 取材当日に解剖されていたのは、海上保安庁より依頼された水中死体だ。遺体の胸部、腹部だけでなく、頭部や頸部までメスで切り開かれ、内臓が取り出されていく。

 

「水中死体といっても、溺死とは限りません。本当の死因を特定するためには、徹底的に調べなければならないのです」

 

 解剖現場でそこまで奮闘しても、本当の死因が特定される遺体の数はまだまだ少ないと岩瀬教授は語る。

 

「日本では毎年約130万人が亡くなり、そのうち警察に届けられるご遺体は17万体あります。このほとんどは、開業医が外表だけの検査やCTスキャンのみをおこない、死体検案書を書いて処理します。17万人のうち解剖されるのは11%。法医学の専門家が解剖することはほとんどないのです」

 

 その結果、不自然な「心不全」や「心筋梗塞」が死因として多用されると岩瀬教授は警鐘を鳴らす。

 

「警察が事件性を疑わない限り、我々にも解剖の依頼は来ないので、死因を調べることすらできないのが現状です。死因が闇に葬られた事件は、まだ無数にあるはずだと確信しています」

 

いわせひろたろう
1967年生まれ 千葉県出身 法医解剖医 東京大学医学部卒業。同大法医学教室を経て、2003年より千葉大学教授、2014年より東京大学教授を兼務。日本法医学会理事

 

(週刊FLASH 2018年1月30日号)

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