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藤井聡太五段が羽生善治を撃破「勝利の秘密」は先手番にあった
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2018.02.17 16:00 最終更新日:2018.02.17 17:13
「羽生先生は僕が将棋を始めるずっと前から最高峰で戦われてきたわけなので、そこに追いつきたいという思いはあります」(1月1日付読売新聞朝刊)
決意を滲ませたのは、藤井聡太五段(15)。このとき対談したのは、「永世七冠」を達成した羽生善治竜王(47)である。将棋界最多の29連勝を成し遂げた中学生の天才と、国民栄誉賞を受け名実ともに棋界の第一人者である天才が、2月17日、朝日杯準決勝で公式戦初対決。見事、藤井聡太五段が勝利した。
じつは、藤井五段の先手番の勝率は、86.7%と約9割に迫っていた。藤井五段としては、ぜひとも先手番を取りたいところだったが、朝日杯でも先手になった。
藤井五段と羽生竜王は、非公式戦で2度対局し、1勝1敗。2017年4月、AbemaTV『炎の七番勝負』では先手番、「居飛車」で羽生竜王を撃破している。
先手番だけでなく、朝日杯の持ち時間も、藤井五段に有利だったとされる。
「朝日杯は、持ち時間40分と早指しの棋戦。持ち時間を使い切ると、一手一分の秒読みとなるので、瞬発的な対応力のある若手が有利なのです」(将棋に詳しいジャーナリスト)
藤井五段の六段昇段も決定した。加藤一二三九段が持つ16歳3カ月を抜き、またも昇段の史上最年少記録を打ち立てることとなる。五段昇格後の初対局では、髪をカットし、大人びた姿を見せた藤井五段。最近の様子を、近所に住む女性はこう話す。
「小さいころは物静かな子でした。先日、朝出かける聡太くんに『頑張って』と声をかけたら、『ありがとうございます』と穏やかに答えてくれました。最近は背も伸びて、逞しくなったわ」
<三十歳までに将棋界の横綱になりたい>と小学校の卒業文集に綴っていた藤井五段。その半分の年で、将棋界の横綱を目指す。
(週刊FLASH 2018年2月27日号)