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『ミヤネ屋』出演の元刑事、川崎・女性遺棄事件でストーカーによる「仕返しはほとんどない」と発言して大炎上

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記事投稿日:2025.05.08 14:25 最終更新日:2025.05.08 14:25
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
『ミヤネ屋』出演の元刑事、川崎・女性遺棄事件でストーカーによる「仕返しはほとんどない」と発言して大炎上

 

 

 今年4月30日、神奈川県川崎市で20歳の女性が元交際相手の自宅で遺体となって見つかった事件。5月5日放送の『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)では、同事件をめぐり元警視庁刑事・吉川祐ニ氏がコメント。その発言が「警察擁護ではないか」と、波紋を広げている。

 

 死体遺棄容疑で逮捕された白井秀征容疑者は容疑を認めており、別れた後も複数回女性に接触していたという。

 

 これに対し、遺族は「娘がストーカー被害にあっていると警察に相談していた」と説明する一方、警察は「そのような相談は受けていない」と否定。女性本人も警察に9回電話をしていたが、訴えは届かず、白骨化した遺体で発見された。

 

 

「吉川氏はこの痛ましい事件に対し、『警察としてもしっかりおこなわなければならない』とし、『被害者が来署をためらう場合は警察が出向くべき』と持論を展開。『ストーカー被害と認識しなかったのは、神奈川県警にとってよくない』など、警察の対応に苦言を呈していたのですが、問題はこの後です。

 

 吉川氏に対し、司会の宮根誠司が『ストーカーの相談をすると、(加害者に)逆恨みされて自分だけではなく家族も怖い目にあうんじゃないか』と懸念を示したうえで、相談をためらう人へのアドバイスを求めました。

 

 すると同氏は、『私のところにも「仕返しが怖い」という相談が来るが、仕返しはまずほとんどないと言っていいと思います』と断言。『仕返しがある恐れがあるときには、必ず警察が安全を守りますので、あまり気にせず、警察に相談してほしい』と進言したのです」(スポーツ紙記者)

 

 だが、この発言にはX上で異論が噴出。

 

《ストーカーの恐ろしさを、まるで理解していなくて、ヤバ過ぎだろ》

 

《現にこうして警察が守ってくれなくて殺されてるのに あんた何言ってんだよ!》

 

《万が一仕返しがありそうでも警察が守るとか全部嘘やん》

 

 こうした声に対し、全国紙の社会部記者はこう指摘する。

 

「吉川氏は、とにかく警察に相談してほしい、というメッセージを伝えたかったのかもしれませんが、うまく伝わっている印象がありませんね。

 

 警察の発表によると、ストーカー行為等に関わる相談件数は、毎年2万件前後寄せられている一方、2023年にストーカー規制法違反で検挙されたのは1081件です。

 

 しかし、これはあくまで警察に相談したことで表面化した件数であって、実際に発生しているストーカートラブルはもっと多いでしょう。吉川氏の経験どおり、実際に “仕返し” にまで発展するケースはごくまれかもしれませんが、それでも恐ろしいのは間違いない」

 

 実際、2023年にはストーカー被害を受けていた女性が刺殺される事件が発生している。

「福岡市のJR博多駅前で、38歳の女性が元交際相手に刺殺されました。加害者にはすでに “つきまとい行為” の禁止命令が出されていたにもかかわらず、偶然女性を街で見かけて追いかけ、通報されそうになったことに逆上し、犯行に及んだのです。加害者には昨年、懲役20年の判決が確定しています。

 

 こうした実例があることも考えれば、『ストーカーは逆恨みしない』と断言するのは、警察関係者の “身内びいき” と受け取られても仕方ありません。

 

 逆恨みする可能性があるなかで、いかに警察や行政がストーカー被害者を守るのか、真剣に考えるべきでしょう。少なくとも、川崎市の遺体遺棄事件をめぐっては、警察の動きに不備はなかったのか、徹底的に検証されるべきです」(前出・全国紙社会部記者)

 

 今回も、最悪の事態は防げなかった──。

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