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米空母が朝鮮半島に集結「イラク戦争を超える過去最大級」社会・政治 2018.02.20

ワスプ(米海軍)

ワスプ(米海軍)

 

「米国には(朝鮮半島有事の)作戦計画があり、準備もできている」

 

 1月15日、カナダ・バンクーバーで開かれた20カ国外相会合でのマティス米国防長官(67)の発言が波紋を呼んでいる。「美女応援団」の派遣など、融和ムードが広がっていたはずの朝鮮半島情勢が、風雲急を告げている。

 

 平昌五輪開会式前日の2月8日には、北朝鮮が大規模な軍事パレードをおこなった。元韓国国防省の情報分析官で、拓殖大学客員研究員の高永喆氏は、韓国国防省や情報機関筋から、米軍の本気度を示す驚くべき情報を得ていると話す。

 

「じつはいま、米空母6隻が朝鮮半島近海に集結しつつあります。空母6隻体制は、湾岸戦争やイラク戦争を超えて、過去最大級といっていい」

 

■集結中の空母6隻の装備を解説

 

 集結するのは、ニミッツ級原子力空母「カール・ビンソン」、「ジョン・C・ステニス」、「ロナルド・レーガン」3隻。そしてワスプ級「ワスプ」、「ボノム・リシャール」、アメリカ級「アメリカ」という「実質的な空母である、強襲揚陸艦」(高氏)3隻。計6隻が、朝鮮半島近海を目指し準備を進めている。

 

「現在、『ロナルド・レーガン』は母港の横須賀でメンテナンス中です。『カール・ビンソン』は、カリフォルニア州コロナドを出港しました。

 

『ジョン・C・ステニス』はワシントン州ブレマートンで、すぐ出動できるように準備を進めています。『ワスプ』はじめ3隻は、沖縄近海に展開しているという情報があります」(高氏)

 

「ワスプ」「ボノム・リシャール」「アメリカ」の3隻は海軍が運用するが、目的は米軍の作戦で真っ先に最前線に送り込まれる海兵隊の作戦支援にある。

 

「海兵隊員を運ぶМV22オスプレイだけでなく、搭載する最新ステルス機・F35B戦闘機による航空攻撃がおこなえる、実質的な空母です」(高氏)

 

 最新の「アメリカ」は、ワスプ級と煙突の形が異なる。

 

「理由は、エンジンがちがうためです。ワスプ級の蒸気タービン式に対して、アメリカ級はガスタービン式。点火が早くなりすぐに出港でき、しかも速度が向上。ですが、燃費は悪くなりました」(ジャーナリスト・柿谷哲也氏)

 

 また、レーダーも新しくなっている。

 

「もともとワスプ級のレーダーは、低空で飛んでくる航空機やミサイルが苦手でした。アメリカ級では、低空に強い『SPQ-9』を搭載。弱点を克服し、航空機搭載数も増えました。一方、ワスプ級は水陸両用車などの格納スペース『ウェルドック』があるので、揚陸能力では勝っています」(同前)

 

 米海軍が誇るニミッツ級原子力空母に搭載可能な航空機は70機超。イージス艦などをともない空母打撃群を編成、圧倒的な戦力は一国の空軍に匹敵するとされる。

 

「米軍にニミッツ級は計10隻で、『カール・ビンソン』など初期型が3隻、『ジョン・C・ステニス』など中期型が5隻、『ロナルド・レーガン』など後期型が2隻。各艦は、ドックに入るたびに最新の兵装や設備に換装され、能力に大きな差はありません」(柿谷氏)

 

 さらに、「ロナルド・レーガン」は、甲板の省スペース化などの合理化が図られている。代表的なものは、艦橋とレーダーマストの一体化だ。

 

「これにより、戦闘機0.5機ぶんのスペースができました。広がったスペースは、『ジャンクヤード』と呼ばれているクレーンや機材運搬車などを置く場所の拡大にあてられました」(同前)

 

 艦載機が着艦する際に引っかけるワイヤーも、中期型まで4本あったものが3本に減った。

 

「ワイヤーには、張力を調整するためエンジンがついています。4本めを使うことはまれで、そのため3本に削減。そのぶん建造費が減り、艦内スペースも拡充できました」(同前)

 

 これら6隻が、平昌五輪後の4月1日から実施されるとみられている米韓合同軍事演習に参加するという。

 

「訓練中に、もし北朝鮮に挑発の兆候があれば、そのまま攻撃に踏み切る態勢なのです」(高氏)

 

■「外科手術的攻撃」で北朝鮮を完全無力化

 

 その日がXデーとなる攻撃作戦計画の標的は、核施設やミサイル発射基地など約700カ所の軍事拠点だ。

 

 攻撃はまず、「サージカル・アタック(外科手術的攻撃)」から始まる。

 

「北朝鮮上空に『電子攪乱機』を飛ばし、妨害電波を送るのです。外科手術の前に麻酔を打つように、北朝鮮の有線、無線、パソコンなど、すべてのネットワークを麻痺させます。指揮命令系統が遮断され、ミサイルシステムも制御不能になる。

 

 反撃できない状態にしてから、米軍は攻撃を開始するのです。続く第2波、第3波の空爆で北朝鮮は火の海になります。早ければ、2時間で決着がつくでしょう」(高氏)

 

 1月16日、米空軍はB52戦略爆撃機6機をグアム・アンダーセン空軍基地に展開した。すでにグアムには、B1B、B2という戦略爆撃機が展開中だ。空母だけではない。主力爆撃機も続々と集結しているのだ。

 

 じつは、カナダの外相会合で、国ごとに北朝鮮攻撃の役割分担が話し合われていたと、高氏は明かす。

 

「参加した20カ国のうち16カ国は、かつて朝鮮戦争に参戦した国です。米英は空爆、カナダとオーストラリアは艦船の派遣など、国ごとの役割分担が内密に話し合われたそうです。北朝鮮の出方次第とはいえ、平昌五輪後に米軍が攻撃に踏み切る可能性は、90%近くまで高まっています」

 

「美女応援団」に、鼻の下を伸ばしている場合ではない。
(週刊FLASH 2018年2月13日号)

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