
吉村洋文代表の(左)日本維新の会から出馬予定の浦平美博氏(浦平氏のホームページより)
日本維新の会が2025年夏の参院選に擁立する公認候補者に、批判が殺到している。
同党和歌山県総支部は4月19日、参院選和歌山選挙区に、和歌山県議の新人で、県総支部幹事長の浦平美博(うらひら・よしひろ)氏を擁立すると発表したが、思わぬ一面が明らかになると、SNS上では、浦平氏や同党への批判が相次いだ。
政治担当記者が言う。
【関連記事:元維新の女性政治家が甘利明氏の後継候補で自民党に“変節” 政界関係者が冷笑する“黒髪清楚”へのビジュアル変化】
「批判が殺到している理由は、浦平氏の過去の不祥事に関することが掘り返されているからです。浦平氏は国士舘大学剣道部出身で、卒業後に和歌山県で高校の教諭になったのですが、2003年、母校でもある和歌山北高校の剣道部顧問だったときに、部員の生徒らを竹刀や木製バット、木刀で数十回、殴打して重傷を負わせ、2004年に懲役1年6月、執行猶予3年の判決を受けています。この事件を機に、浦平氏は和歌山県の教員を辞めています」
浦平氏は教員を辞めた後、知的障害者福祉工場就労支援指導員、和歌山市議(2期)などを経て、2023年に和歌山県議選の和歌山市選挙区で初当選している。
日本維新の会関係者は言う。
「事件は20年以上も前のことですし、本人も十分に反省していらっしゃるでしょうから、いま、彼を過去のことで責めたりはしませんが、それにしても、ほかに候補者はいなかったのかと残念な気持ちです」
SNS上では、過去について批判が飛んでいるが、なかには浦平氏がチラシに使っていた《苦しくても辛くても耐えられた》という文言に対して《美談の如く語るのも、竹刀を構えた写真も、おかしいと感じないのが維新。全部おかしい》と、疑問を呈すXのポストもあった。
「剣の道は人の道」という、剣道の理念を表す言葉がある。剣道の修練を通じて、人間形成を目指すというものだ。かつての浦平氏は、この理念を忘れていたのだろうか。