
国民民主党の玉木雄一郎代表
2024年10月の衆議院議員選挙では、議席数を「7」から「28」へと4倍に伸ばし、政党支持率も上昇を続けていた玉木雄一郎代表率いる「国民民主党」。
しかし、最新の世論調査で支持率が急落し、衝撃が走っているーー。
共同通信社が5月17日と18日に実施した全国電話世論調査で、国民民主党の政党支持率が前回調査(4月12日、13日)の18.4%から5.2ポイント急落し、13.2%となったのだ。
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共同通信社の調査では、ほかの主要政党の支持率はほぼ横ばい。また、他紙の調査でも国民民主党の支持率は軒並み下落していただけに、衝撃は大きい。
政治担当記者が言う。
「支持率が下がったのは、5月14日に発表した今夏の参議院議員選挙の候補者によるところが多いのではないでしょうか。SNSなどでは、候補者たちの“資質”に対して、疑問の声や反発の声が相次いでいました。
国民民主党は比例代表に、かつて同党で憲法調査会会長を務めた山尾志桜里元衆院議員、立憲民主党に所属していた須藤元気元参院議員、日本維新の会に所属していた足立康史元衆院議員、そして自民党に所属していた薬師寺道代元参院議員を擁立することを発表しました。
そのうち、山尾氏、須藤氏、足立氏を擁立することについて、国民民主党支持者と思われる人々からも、SNS上などでケチがついていたんです」
山尾氏は、衆院議員時代の2017年9月に「週刊文春」に弁護士の倉持麟太郎氏との“ダブル不倫”を報じられた。その後、同年11月に倉持夫妻は離婚。2018年2月には山尾氏夫妻の離婚も成立した。
「倉持氏の元妻はその後、2018年3月に『週刊文春』に手記を寄せ、『彼女は夫婦の寝室まで上がり込んで、私のすべてを奪っていった』などと、2人を批判しました。また、同月に情報番組『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)にもVTR出演し、『私のなかではあの日からずっと地獄の日々』などと語り、山尾氏への謝罪を求めていました。しかし2021年4月、『週刊文春』が、倉持氏の元妻が2020年10月に自殺していたことを報じ、最悪の結末となってしまったのです」(同前)
そうした事情が広く知れ渡っているためか、山尾氏の出馬決定にはすぐさまSNSが反応し、山尾氏と党に対する批判が相次いだ。
次に須藤氏は、2023年2月に自身のXに《ワクチン接種戦略は既に破綻しており、mRNAワクチンの弊害により打てば打つほど感染する状態になっている。接種を中止し免疫抑制効果の消失を待つべきとのことです》などと投稿し、反ワクチン政策を唱えていた。
しかし、公認が決まった後の5月14日に自身のXで《「副反応への懸念」を発信していましたが、ワクチンの重症化予防効果等を含めて科学的根拠を否定する立場ではありません。党の「科学的知見と透明性重視」の方針に従います》などと過去の考えを取り下げた。
「本人は公認に伴い、“反ワクチン”を取り下げましたが、やはり科学的な根拠もなく、そうした政策を信じていたことと変わり身の早さに呆れる声が出ています。
そして、足立氏については、過去に労働組合を批判していたことからも、党の支援組織である連合との矛盾が生じています。
この3人については、いわゆる即戦力ならば、『何でもあり』という姿勢に見えたため、拒絶反応を示した人も少なくなかったということだと思います」(同前)
玉木代表は、自身の不倫問題での3カ月の役職停処分が明けた3月4日、夏の参院選では16議席以上を獲得し、非改選を含め、予算をともなう法案を提出できる21議席以上を目指すと目標を掲げていた。
前出の記者はこう話す。
「参院選まで2カ月ありますし、国民民主党の支持率は今後持ち直す可能性はあります。この3人の候補者たちは今、散々叩かれていますが、知名度がありますから、当選するのではないでしょうか」
悪名は無名に勝る、ということか。