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石破首相にもダメ出し!参院選出馬の岸博幸氏が明かす「支持率が低い自民から出る理由」目指すは「余命8年を賭けた日本復活」

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記事投稿日:2025.06.19 06:00 最終更新日:2025.06.19 09:56
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
石破首相にもダメ出し!参院選出馬の岸博幸氏が明かす「支持率が低い自民から出る理由」目指すは「余命8年を賭けた日本復活」

自民党から出馬する岸博幸氏(写真・長谷川新)

 

 7月の参院選に、自民党から注目候補がさっそく登場した。元経済産業省官僚で、慶應義塾大学大学院教授の岸博幸氏だ。

 

 6月6日のXで《今日、参院選の全国比例で自民党の公認をいただきました》と投稿。このポストに張りつけられた自身のYouTube動画で、出馬の真意を明かした。曰く「野党には政権担当能力がない」ため、与党である自民党からの出馬に至ったという。そればかりか、「自民党もだいぶ問題は多いが、そこを立て直す」と、これから出馬する政党の批判をもおこなったのだ。

 

 出馬が決まっても、“岸節” は健在。では、現在の自民党の問題点をどのように考えているのか。岸氏本人に聞いてみると――「支持率が低いことがすべて。国民の信頼を失っているのに、その原因をわかっているとは思えない」とバッサリ切り捨てる。

 

 

「なぜ自民党から出馬するのかということについては、簡単で、僕は野党の政策はダメだと思っていますから。物価高対策ひとつとっても、消費税の半減なんてありえません。

 

 正直言って野党は、選挙目当てのできの悪い政策しかやれないと思っています。こんなダメな政策を掲げる政党から出ることはあり得ません。

 

 自民党も問題は多いですが、少なくとも政権運営能力はあるし、正しい経済政策を実現できる可能性はある。野党と比較すれば自民党のほうが全然ましだと思っています」

 

 では具体的に、自民党のどこがダメだというのか。岸氏は、現在の自民党の体質について、問題点を3つ指摘する。

 

「まず、党の中で政策をめぐる喧々諤々の議論がおこなわれなくなったことです。郵政民営化の頃は、若手でも小泉総理に突っかかるくらい、つかみ合いに近いような議論をしていたわけですよ。

 

 でもいまは、そういう激論がまったくないじゃないですか。石破さんの政策に不満な若手は大勢いるはずですが、SNSでつぶやくだけで満足しているのか、幹部に直接ケンカを売る人がいない。

 

 2番めに、国民の声を聞かなくなってしまっていることです。典型的なのは、高額療養費制度の自己負担の増大です。問題の多い厚労省の案をそのまま実施しようとしたけれど、批判されてやめてしまった。最初から国民の声をちゃんと聞いていれば、そもそも厚労省案のまま進めるなんてあり得なかったはずです。

 

 3番めに、国民への説明もちゃんとしなくなった。現在議論されている政策でいえば、野党が掲げる消費税減税ですが、自民党は否定しています。それなら、なぜ減税しないのか、丁寧にわかりやすく説明すべきですよ。私のほうがよほどわかりやすく国民に説明できますよ。そういう、当たり前のこともしなくなりました。

 

 こうしたところを変えていけば、正しい政策を作れるはずですが、外から評論家として物申しても仕方がないので、だったら自民党内に入って、なかから変えたほうが早いだろうと」

 

 岸氏がやりたいという自民党の経済政策についても、「いまの役人的な内容の政策では評価できない」と辛辣。いちばんの問題として財政政策をあげた。

 

「国内市場はデフレが続き、人口も減少してきた。そのため、企業は合理的な行動の結果として、国内では投資や賃上げを最小限に抑えてきた。これが、過去30年間、日本経済が悪くなった理由です。しかし、その潮目がいま明らかに変わりつつあるんです。

 

 人口が減って人手不足だから、賃上げをしなくてはならなくなったし、アメリカのトランプ大統領の自国中心政策で、重要物資ほど国内で供給できるようにしなければならなくなってきた。

 

 企業が国内で投資や賃上げを頑張る環境になったからこそ、このタイミングで国が財政出動し、企業の投資や賃上げを後押ししなきゃいけないんです。そうすれば、生産性は上がるし、賃金も上がるはずです。

 

 でも、これまではすぐに『税収減が……』と後ろ向き発言ばかりで財政出動をしてこなかった。こうしたやり方を変えなければいけないと思います」

 

“自民党をぶっ壊す” くらいの気持ちかと問うと、「自民党の劇薬になります」と言い切った岸氏。思い描く政治家としてのスタンスも、型破りだ。

 

「仮に当選しても、言い方は悪いんですが、普通の政治家をやる気は全然ないです。これまでテレビでやってきたやり方を変えず、白黒はっきりさせてケンカを売っていきたいですね。個人的に目指す目標は、“上品なハマコー” という感じです。

 

 特に石破さんは、役人の出してきた政策に対して、自分の意思を強く示していないように見受けられる。まずは石破さんに『それじゃダメでしょ』と迫っていきたいです。

 

 自民党にも、正しい政策を考える若手がたくさんいますが、みんなおとなしい。とにかく党内でケンカを売りまくって、暴れたいです。残りの人生を賭けて自民党を立て直し、正しい経済政策を作って日本経済を復活させたいですから」

 

 2023年1月にがんを告知された岸氏。その時点で、余命宣告されており、本人は残りの人生は8年と考えている。実は、今回の出馬には、同じく余命宣告されて亡くなった経済学者、森永卓郎さんの生き様も影響しているという。

 

「森永さんって『あと半年』と宣告されてから、本来はゆっくりしたほうがいいのに、徹夜しまくって本を書いていたんです。自分の考えが正しいと信じて、それを世に残すために膨大な本を残したわけです。

 

 森永さんの奮闘を見て、私はまだ8年あるとはいえ、病気でつらいからとゆったりするのは、なんだかかっこ悪く思えてきて。森永さんに負けないように、頑張って世の中のためになることをしないと、と思ったんです。

 

 そんな意識なので、いまは完全にケンカモードです(笑)。そうでなければ、こんなに支持率が低いときに自民党から出ませんよ(笑)」

 

 岸氏の “ケンカ” は、まずは参院選からスタートする。

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