社会・政治
自民・森山幹事長、参院選「相当がんばらないと」発言に国民総ツッコミ 現実味帯びる与党“過半数割れ”庶民の生活分からぬ感覚に内部からもくすぶる不満

自民党の森山裕幹事長
自民党の森山裕幹事長が6月26日、報道各社のインタビューに答えた内容に、SNSがわいている。
森山氏は7月20日投開票の参院選について「非改選を含め、与党で過半数を確保することが、ひとつの重要な目標だ。相当がんばらないといけない」などと述べたという。
参議院議員の定数は248で、今回の参院選では改選124議席と、東京選挙区の欠員1人を補充する補欠選挙もおこなわれるため、計125議席が争われる。今回、選挙のない非改選議席数は自民党と公明党、合わせて75あるため、20日の選挙において自公で50議席を獲得すれば、目標の過半数に達する。
しかし、森山氏の「相当がんばらないといけない」発言にXには、ツッコミが相次いでいる。
《相当頑張らないといけなかったのは選挙じゃなくて政策だったんだよ》
《頑張っても報われない これが民意なんだよ》
《国民の気持ちが分からない幹事長》
《自分のことより国民のことを考えてほしい!》
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自民・公明の与党への風当たりが強くなっていることは、6月22日に実施された東京都議会議員選挙の結果を見れば、一目瞭然だ。自民党は30議席から22議席(自民系無所属含む)へと大幅に議席数を減らし、公明党も23議席から19議席へと減らしたからだ。
自民党ベテラン秘書が言う。
「森山さんがああいうことを言うのは珍しいですね。森山さん自身が、都議選であれほどまでに議席が減るなんて思っていなかったようです。まわりから、参院選は厳しいと聞かされているのだと思います。インタビューでは、時間がかかる消費税減税よりも現金給付がいちばんいいとも語っていましたが、森山さんが現金給付のことを言うたびに、国民は頭に来ているのではないでしょうか。
森山さんは『これくらいやっておけばいいだろ』くらいの感覚なんでしょう。2万円の価値がどれだけ安いか、理解していないと思いますよ。自民党支持者の年金生活者に聞くと『たった2万円の金で米を何回、買えるんだ』と怒っていましたから。そういった人たちの自民支持層の票が、他党に流れているんです」
自民党は5月、参院選の情勢調査をおこない、そのデータでは、自公で過半数を確保できると予測していた。
政治担当記者が言う。
「5月の情勢調査では、自民党が49議席、公明党が12議席の合わせて61議席と、余裕で過半数に達するという読みでした。しかし、都議選の結果を見ると状況は変わりつつあるようです」
前出の秘書が言う。
「自公で61議席なんて、甘い数字です。あのデータは当てにならないと思います。いま、党内では自公で45議席くらいまで落ち込むかもしれないという予測もあります。50議席獲れれば、万々歳という感じです。
参院選が終わったら、小泉進次郎農水相を幹事長に抜擢するのではないかという話も、党内でまことしやかにささやかれています。森山さんは庶民の生活レベルを理解していないという批判の声が出ていますから、小泉幹事長はあり得る話ですね」
参院選は7月3日に公示日を迎え、本格的な選挙戦がスタートする。自民党は離れつつある支持者の票を取り戻すことができるだろうか。