社会・政治
【参院選】元NHKアナ牛田茉友氏 「身の危険を感じる」遊説日程の公表中止“有名人候補者”が戸惑う有権者との“間合い”

街頭演説する国民民主党の新人牛田茉友氏(写真:共同通信)
《正直、車両に30分近くも追跡されたのは人生初めてのことで、不安に思うこと、理不尽なこと、心細いこと、まだまだ思うことはたくさんあります。 でも、牛田まゆは、絶対に負けません》
7月8日、参院選に国民民主党の公認で東京選挙区から立候補した牛田茉友氏が、公式Xにこのようにポストした。牛田氏に何が起きたのか。
「前日の7月7日、牛田さんの選挙対策本部が、牛田さんの公式Xで《昨日(7月6日)、街頭演説終了後、候補者本人を乗せた送迎車が長時間にわたり車両に追尾される事案が発生しました。これまでにも候補者が身の危険を感じる事案が複数回あったことから、候補者の安全に配慮するため、日程の事前公表を当面の間取りやめることとしました(党本部発表分を除く)》と報告しました。
不審車両につきまとわれたことから、不測の事態を避けるため、日程を伏せる『ステルス街頭演説』に切り替えたのです」(政治担当記者)
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元NHKアナウンサーの牛田氏は知名度もある。そのため聴衆が多く集まり、街頭演説を終えた牛田氏に握手やツーショット写真を求め、列を作る光景が確認されている。なかには握った手を離さず話し込む聴衆もいたという。
「アナウンサーだけでなく、元タレント、元メダリストなどが立候補した選挙でも同じようなことが起きます。
一般の方が日常生活で有名人と握手できる機会はほぼありませんが、選挙だと候補者が自ら積極的に握手を求め、ツーショット写真も快く応じてくれます。
そのため、いつの間にか『推し活』のような心理状態になってしまうようです。候補者が行く先々で同じ方が待っているということはよくあるそうです。
元アナウンサー候補で言えば、2024年10月の衆院選に出馬した丸川珠代さん、タレント候補で言えば、2022年の参院選で当選した生稲晃子さんもそうでした」(元国会議員秘書)
陣営はボランティアスタッフなどで候補者の周囲を固めて「盾」になるという。
「とはいえ、そういった熱烈な聴衆は街頭演説の動画をSNSにアップしてくれたりする『戦力』でもあります。間合いの取り方がとても難しいですね」(前出・政治担当記者)
牛田氏を“尾行”した車の目的は、なんだったのだろうか。