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【伊東市長・学歴詐称疑惑】「次回の応援は、白紙です」応援者も呆れる事後対応の悪さ…「私は卒業証書を見せてもらった」市議の証言も

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記事投稿日:2025.07.14 17:05 最終更新日:2025.07.14 17:05
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
【伊東市長・学歴詐称疑惑】「次回の応援は、白紙です」応援者も呆れる事後対応の悪さ…「私は卒業証書を見せてもらった」市議の証言も

7月11日、田久保眞紀市長に“卒業証書”の提出を求める通知を手渡す市議会の中島弘道議長

 

 はたして、東洋大学の「卒業証書」は本物なのか――。

 

 静岡県伊東市の田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑は、全国の関心を集める騒動になっている。7月11日、伊東市議会は調査特別委員会(百条委員会)を開き、田久保氏に対し、市議会議長や市職員に見せた“卒業証書”の提出を求めることを決めた。

 

 田久保氏は、2019年に伊東市の市議会議員に当選。2期めの途中だった2025年5月、伊東市長選に立候補。現職の市長を破り、初当選を果たした。

 

 

「新図書館建設の是非が争点になった市長選で、賛成派の現職への対抗馬がなかなか探せないでいたところ、田久保さんにお願いしようとなりました。彼女は市民運動で伊豆高原メガソーラーの建設を阻止した実績があるし、困っている人を助ける姐御肌なんです」(田久保市長の支持者)

 

 もっとも市議を2期途中まで務めただけで、支援団体のない田久保氏が、市長選挙に勝つとは誰も思っていなかったという。

 

「相手陣営は、自民、公明、連合などが推薦。手弁当の田久保陣営を見て笑っていました。田久保さんの応援にまわったのは、共産党の市議くらいでした。でも選挙戦終盤になると、明らかに田久保陣営に風が吹いた。前市長に批判的な声もだいぶん上がっていました」(同前)

 

 劇的な勝利を飾った田久保氏だったが、そのわずか1週間後に「田久保市長は大学を卒業しておらず、除籍だった」という“怪文書”が市議全員に届いた。市長選で田久保氏を応援した共産党の重岡秀子市議はこう話す。

 

「じつは、選挙戦の前から『田久保さんに学歴詐称の疑惑があるから調べてほしい』と言う人がいました。一部で噂されていたようです。田久保さんが当選すると思っていなかったので、選挙結果に驚いた人が“怪文書”という形で告発したのでしょう」

 

 当初は「怪文書には対応しない」と言っていた田久保氏だったが、市議会で追及されると正副議長に“卒業証書”を見せたという。

 

 だがこの際、正副議長に証書を“チラ見せ”しただけでコピーを取ることを拒否したことで、卒業証書の真偽がかえって問題になってしまった。

 

 さらに、その後に田久保氏自身が東洋大学に確認すると、「卒業」ではなく「除籍」であることがわかった。重岡市議は、問題になっている田久保氏の卒業証書を見たという。

 

「私は、田久保さんの自宅で卒業証書を見ました。30年も前のものですから紙は黄ばんでいましたが、大学の印鑑は押されていました。そのときに卒業アルバムも見ました。そこに彼女も写っていました」

 

 だが、実際は田久保氏は卒業ではなく、除籍だった。

 

「たとえば、卒業には単位が足りないので補習を受けなさいとか、納入すべき学費が納められていないなどと大学からの通知があったのに、それを見ていなかったのかもしれません。だから、本人は卒業したと思っていたのかもしれません」(同前)

 

 重岡市議は、「騒動後の対応が悪すぎる」と続ける。

 

「田久保さんは、いまだ除籍の理由を明かしていません。しかも卒業証書を提示せず、検察に託すと言う。仮に卒業証書が本物でなければ、私は裏切られたことになります。田久保さんは私に申し訳ないと言っていましたが、市民に対し疑惑について早く明らかにして、謝罪するところがあればしっかりと謝罪してほしいです」

 

 田久保氏は市長を辞した後、出直し市長選に再出馬する意向を語っている。だが、重岡市議は態度を決めかねているという。

 

「とにかく疑惑がはっきりしない間は、再出馬しても応援するかどうかはなんとも言えません。疑惑が晴れたら応援するかと言えば、それも現時点では言えません。一度失った信頼を取り戻すのは、相当大変でしょうしね」

 

 百条委員会が設置され、検察まで巻き込む騒動の行方はいかに――。

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