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選挙後いきなり正念場の国民民主党 比例代表の選標旗流用で岡野衆院議員への告発受理…パワハラ疑惑から続くトラブルに玉木代表も冷や汗?

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記事投稿日:2025.07.26 14:55 最終更新日:2025.07.26 14:56
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
選挙後いきなり正念場の国民民主党 比例代表の選標旗流用で岡野衆院議員への告発受理…パワハラ疑惑から続くトラブルに玉木代表も冷や汗?

6月11日、党首討論後の会見で山尾志桜里氏の公認内定取り消しを受けて、質問に答える国民民主党の玉木雄一郎代表(写真・長谷川 新)

 

 国民民主党の千葉県連でまた問題が――。

 

 国民民主の岡野純子衆院議員は、7月12日ごろ、参院選で比例代表候補に配布される「標旗」を千葉選挙区の党公認候補、小林さやか氏を応援する街頭演説で流用。この問題について自民党千葉県連は公職選挙法違反容疑で岡野氏の告発状を県警に提出し、受理されたことを24日に明らかにした。

 

 

「標旗は、中央選挙管理委員会によって候補者に配られる“選挙七つ道具”の一つです。候補者は街宣などで標旗を掲げることが義務付けられています。

 

 今回告発されたのは、岡野さんが正規のものではなく『参議院比例代表選出議員選挙 小林さやか』と記載された標旗を掲げた問題です。小林さんは、千葉選挙区から出馬した候補者ですから、どうしてこの『比例代表』と表記された標旗が出てきたのか……。

 

 岡野さんが代表を務める千葉県連は18日に謝罪文を公開し、誤って掲げられた標旗は比例候補者から『一時的に本部経由でお借りした』と釈明しています。選挙区候補者には標旗が1つしか交付されませんから、本来は1カ所でしか街宣ができません。しかし、偽造して2つ作ったならば、2カ所でできる。いわゆる“2馬力選挙”だったのではないかとの疑いが出ています。また、他候補から標旗を借りたとすれば、『組織ぐるみの2馬力選挙だったのではないか』との疑念もぬぐえません」

 

 国民民主の玉木雄一郎代表はこの問題について会見で、「錯誤だった」と釈明している。だが、選挙区民にペットボトル飲料を渡しただけでも買収が成立してしまうほど、公職選挙法は厳格に運用されている。玉木代表の言う“うっかり”は通常、ありえないのだ。

 

 原則的に、標旗は候補者と一緒に選挙区内を移動するもの。しかし、候補者の増加に伴い街宣のための“場所取り”に利用されているのが実態だという。

 

「千葉県は野田佳彦立憲民主党代表の地元で、そもそも立憲王国です。今回改選だった長浜博行さんは参院副議長で環境相なども務めたベテラン。また、自民の石井準一さんは参院国対委員長で党内リベラル派の重鎮であり、自公支持者以外からも人気でやはり盤石でした。つまり、残る1議席を小林さんと自民現職の豊田俊郎さん、参政党の中谷めぐさんが争いました。じつは選挙中、参政と国民で場所取りを巡る小競り合いがアチコチであったとも聞きます」(自民県連関係者)

 

 場所取りに躍起になるあまり、標旗の偽造に至ったのだろうか……。当然、岡野氏への処分が取り沙汰されているが、現在彼女を取り巻くトラブルは、これだけではない。

 

「2024年の国民民主の千葉県連幹部によるパワハラ事件です。これにより、地方議員の大量離党がありました。国政選挙では地方議員の役割が大きい。離党で手が足りなかったのは間違いありません。

 

 しかも岡野さんはパワハラの加害者とも言われており、この選挙が終われば何らかの党規処分が予想された身の上です。今回の選挙は、名誉挽回とばかりに張り切っていたのは間違いないでしょう」(同前)

 

 だが、よりシビアな状況に陥っているのは、岡野氏よりも党そのものだ。党内のコンプライアンスに疑念の目が注がれているからだ。

 

「告発状の受理に先立って、岡野さんは千葉県連役員を辞任したようですが、パワハラ疑惑でもともと辞任予定だったので、現状ではまったく痛みがない状態です。さらに今回の選挙違反事件ですから、党本部は岡野さんの議員辞職で幕を引きたいようですが、岡野さんが納得するとは思えません。

 

 標旗が貸し出された経緯を岡野さんが暴露するようなら、内容によっては、影響は党本部を直撃します。国民民主の体制に問題がなかったのかが問われている事態であり、玉木雄一郎代表もヒヤヒヤしているのではないでしょうか」(同前)

 

 参院選で議席を増やした国民民主だが、いきなり正念場だ。

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