社会・政治
元NHKアナ・牛田茉友氏“参院選初当選”で議員会館にお引越し「自分を信じて」戦い抜いた“灼熱の選挙戦”を物語る「スポドリの山」

議員会館に引っ越しし、自身の選挙ポスターを壁に飾る牛田茉友参議院議員(写真・長谷川 新)
7月20日に投開票がおこなわれた参議院議員選挙。自公が“少数与党”に転落するなか、躍進したのが17議席を獲得し、非改選の議席と合わせて21議席を確保した国民民主党だ。
そんな国民民主党から出馬した、元NHKアナウンサーで初当選の牛田茉友(まゆ)議員の、議員会館への引越しに密着した。
「本格的な荷物の搬入は、これからなんです」と事務所スタッフが案内してくれた、ガランとした室内で“存在感”を示していたのは、灼熱の選挙戦で用意された「スポーツドリンク」の段ボールの山積みだった。
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牛田氏が戦った東京選挙区は、定員7人(欠員補充1議席含む)に対して32人が立候補した大激戦区。そうしたなか、牛田氏は3位で当選した。
「選挙中の睡眠時間は4〜5時間。昼食もコンビニのおにぎりを車内で食べることがやっとでした。
『帽子をかぶらないほうが顔の印象がいい』というアドバイスもいただいたので無理をしたのか、公示の2、3日後に、若干ですが熱中症になったように感じました。
街頭演説には、小さなお子さんを連れていた方も多かったので、すごく心配でした」と選挙戦を振り返る牛田氏。
街頭活動は朝と夕方にして、日中はライブ配信にシフトするなど工夫をしたそうだ。
選挙期間中には、不審な車につきまとわれる事案も発生し、街頭での活動予定を非公開にするなどの対策をとった。
「7月6日に30〜40分、不審な車両につきまとわれたので、警察に相談しました。過去の事例として、そういったことがあるのはニュースなどで見てはいましたが、自分自身に起きるとは想像がつきませんでした」
初めての選挙。験担ぎはしたのだろうか。
「もともと、『朝、起きて、必ずこれをする』とか『ズボンを左から履く』などの験担ぎはしないタイプです。神仏にも頼りません。自分を信じています(笑)。
いつも同じように過ごすことが大切だと思っていますし、験担ぎをしてうまくいかなかったら、そのせいにしてしまうかもしれませんので。
事務所開きのときも、事務所の代表者の方が神社に祈願に行き、神棚を用意してくれました」
NHKアナウンサーとして、取材する立場から取材“される”立場になり、「きちんと、(質問に)はぐらかすことなく答えるのは難しいなと感じています」と牛田氏。
いよいよ本格的な議員活動がスタートするが「聞いてきた声を忘れない」と覚悟を胸に秘めている。
「手取りを増やす経済政策はもちろんですが、孤独孤立対策、そしてこれまでの取材経験から、発達障害の支援体制拡充にも取り組みたいです」
硬直した政界の“リフォーム”も期待したい。