
2025年8月1日、参院選挙後初めてとなる臨時国会が召集され、国会議事堂に初登院した参政党・塩入清香氏(写真・長谷川 新)
8月8日、女性自身の報道によると、参政党の塩入清香(さや)議員は、議員会館内の投稿について、「撮影の件は申し訳なく思っており、以後は気を付けて参ります」と回答した。
7月の参議院選挙をうけて、8月1日に初登院した塩入議員だが、議員会館内の事務所が決まったことを報告するSNSアカウントへの投稿が1時間ほどで削除されていた。今回の一連の騒動について、国会担当の大手紙記者が苦笑しながら明かす。
「投稿されたのは事務所入り口で撮影された塩入さんの写真とコメントです。議員会館内の入り口や廊下など共用部分は撮影禁止です。事務所内部は大丈夫なので、通常は内側に立って撮影するんですが、おそらく、会館内の運用規則がわかっていなかったんだと思います。
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もっとも、国会議事堂前で行われた新人議員への取材ではやはり、塩入さんがいちばん人気で、多くの記者、カメラマンに囲まれていました。選挙中の『核武装』発言については、『参政党の方針に従う』と、まずは明言を避けましたが、全体を通して緊張よりも、高揚している様子が見て取れました。新人議員にとって、登院盤と会館事務所のネームプレートを最初に目にした時、当選の実感が最高潮に達します。真新しいネームプレートを見て、思わず撮影してしまったんでしょう」
塩入議員が削除しても、熱心な支持者がすでにSNSで拡散していたこともあり、塩入議員のルール違反はかえって、知られることになったーー。
自民党、公明党の与党が大敗した参議院議員選挙では国民民主党、参政党が大躍進。また、日本保守党、チームみらいなど、初議席を獲得した政党もあった。やはり初登院だったチームみらいの安野貴博議員は、衆議院の先議した議案を待たなければならず、会期を決めるための本会議が午後に5分間だけ行われたことについて自身のYouTubeチャンネルで言及。“コスパの悪さ”を断じたが、“コストのために法を曲げるつもりなのか”と、少なくない数の批判をSNSで浴びた。
また、日本保守党の北村晴男議員も、天皇陛下を議事堂にお迎えする際、多くの議員がモーニングに着替えを済ませていたことを自身のYouTubeチャンネルで告白。「私はモーニングを持っていなくてですね。『これはやはりモーニングの一着も作ろう』とか思いながらですね。私はこのスーツのままでした」と、ばつの悪い思いをしたことを明かした。
「やはり、国会活動を熟知した裏方が必要だと思いますね。法律と慣習でがんじがらめなのが国会というところですから。この先、衆議院の先議待ちで2時間、3時間待つことなんてざらにあります。また、慣習というのはその場にいないと判らないもので北村さんのモーニングなどはその典型例です」
と推測するのは、自民党のベテラン秘書だ。参政党の今後についても厳しく指摘する。
「とくに、衆参合わせて18人に議員数が増えた参政党はたいへんだと思います。ふつうなら落選議員の秘書などが党派を超えて転職活動をするものですが、参政党には二の足を踏むことが多いようです。やはり、仕えることになる議員の資質は気になりますから。秘書会のとりまとめをしているのは、首長に転出した自民党議員の元政策秘書ですが、経験者の採用に苦慮しているようです。おそらく、職員や今回の参議院選の落選候補者、また、次の総選挙の公認候補予定者などから充てることになると思いますが、このままで大丈夫かなというのが率直なところです」(同前)
参院選で大きく議席を伸ばした参政党だが、思わぬ“落とし穴”があったようだ……。