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石破首相「決断は然るべきとき」発言も漂う年内続投の気配…狙うは “宿敵” 麻生氏超えの「首相在任期間」説

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記事投稿日:2025.09.03 16:40 最終更新日:2025.09.03 16:48
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
石破首相「決断は然るべきとき」発言も漂う年内続投の気配…狙うは “宿敵” 麻生氏超えの「首相在任期間」説

石破茂首相(写真・JMPA)

 

 9月2日に開かれた自民党の両院議員総会で、参院選の大敗を分析・検証した「総括委員会」による報告書が発表された。

 

 報告書では石破茂首相(党総裁)個人の責任問題に触れることはなかったものの、総会で石破首相は参院選大敗について「同志の方々を多く失ったことは、それはひとえに私の責任であります。心から深くおわびを申し上げます」と陳謝した。

 

 

 そして、自身の首相(総裁)という立場について、こう話した。

 

「地位に恋々とするものではまったくございません。しがみつくつもりもまったくございません。わが党が国家国民のために誠心誠意、全力で立ち向かっていく、その姿をみなさまとともに国民にお示しをしたいと思っております。

 

 至らなかったこと、いかなるお叱りも受けねばなりません。いかなるご批判も受けねばなりません。自由民主党として道筋を示す。みなさまとともに示す。

 

 それが私の責任であり、みなさまとともにそれを果たし、そして責任から逃れることなく、然るべきときにきちんとした決断をするということが、私が果たすべき責務である。このように深く思うものでございます」

 

 この「然るべきとき」という発言が注目を集めている。

 

 政治担当記者が言う。

 

「総会終了後、石破首相は首相官邸で記者団に対し、党の再生に取り組むことを強調し、引き続き政権を担当する意欲を示しました。そして、『しかるべき時期に責任を判断するが、まず国民がやってもらいたいと思っていることに全力を尽くす』などと話しました。

 

 記者団から『然るべき時期はいつなのか』と聞かれた石破首相は、『それは然るべき時期だ。答えが出るのは早ければ早いほうが国のため国民のためになる』などと答えました。

 

 ただ、物価高対策やアメリカの関税措置への対応などの経済政策、防災庁の設置、農業政策などに取り組むという姿勢を崩していないため、『然るべきとき』はまだ先になりそうな気がします。

 

 9月8日に総裁選の前倒しを実施するかどうかの結果が出ますが、実施しないことになれば、しばらく石破政権は続くのかもしれません」

 

 とはいうものの、石破政権の先行きは不透明だ。2日、両院議員総会終了後に森山裕幹事長をはじめ、鈴木俊一総務会長、小野寺五典政調会長、木原誠二選対委員長の党四役が石破首相に辞任する考えを伝えたからだ。総裁選が実施されなかったとしても、石破政権は党役員人事を含め、苦難の道が続く。

 

 永田町ではこの「然るべきとき」について、さまざまな見方が出ている。もちろん、9月8日に総裁選の前倒しが決まれば、石破首相は事実上、退陣となる。

 

 石破首相の早期退陣に賛成の立場の自民党秘書が言う。

 

「当面はやめませんよ、という意味に受け取りました。いまはやめる気はゼロなんでしょう。やるべきことが残っていると言い続ければ、あと1年、2年だって続投するのではないでしょうか。昨日の石破首相の様子をみて、総裁選前倒しに賛成する議員が増えそうな予感がします」

 

 別の自民党ベテラン秘書はこうみる。

 

「常識的に考えれば、あと1年もやるなんてことはさすがにないでしょう。石破さんは以前から『内閣総辞職はしない。やるなら国民の真意を問うてみたいから解散する』と話しています。

 

 ただ、この時期に解散総選挙となると、自民党は少数与党ではなく、野党に転落してしまう可能性のほうが大きいので、解散をチラつかせているのは、あくまで臨時総裁選に賛成する人たちに対する脅しでしかない。

 

 10月に臨時国会が召集されますから、年内までは続けるつもりではないでしょうか」

 

 別の政治部記者は、石破首相と麻生太郎党最高顧問との “因縁の関係” に注目し、こう話す。

 

「石破氏は、2009年の麻生太郎内閣のときに起きたいわゆる『麻生おろし』の際、農林水産大臣という現役の閣僚ながら、当時の麻生首相に対して退陣を要求した過去があります。こうした過去の因縁から、お互いに意識し合っているフシがある。

 

 麻生氏の首相在職日数は358日ですが、石破氏は “宿敵” でもある麻生氏の在職日数を超えたいと思っているはずです。それは9月24日まで続ければ達成されます。

 

 また、10月1日で首相就任から丸1年を迎えますから、9月8日の結果次第ですが、少なくとも9月いっぱいはやめないと思います」

 

 石破首相が考えている「然るべきとき」は、いつのことなのだろうか。

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