社会・政治
【自民党総裁選】高市早苗氏、出馬前向きも懸念される「推薦人20人確保」衆参選大敗で落選者続出の“悲劇”

高市早苗衆院議員
10月4日に、党所属国会議員のほか党員・党友も参加する「フルスペック型」の投開票がおこなわれることになった自民党総裁選。
“号砲”が鳴らされ、いち早く茂木敏充前幹事長が出馬を表明。林芳正官房長官も続くとみられ、小林鷹之元経済安全保障担当相、高市早苗前経済安全保障担当相らも出馬に前向きだ。また、小泉進次郎農林水産相の出馬も確実視されている。
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「2024年9月におこなわれた総裁選と、ほぼ同じ顔ぶれになると思われます。そうしたなか、2024年10月の衆院選、2025年7月の参院選で多くの自民党議員が落選したことから、『立候補に必要な推薦人20人を集めるのに、いつも以上に苦労するのではないか』と心配する声があがっています。
前回の総裁選では衆参両院の議長を除き、自民党所属の国会議員は368名いました。しかし今回は295人と激減しています。推薦人集めに影響が出ることは必至です」(政治担当記者)
とりわけ「苦労するのではないか」(自民党担当記者)といわれているのが、前回の総裁選での20人の推薦人のうち、9人が落選した高市氏だ。
高市氏は“裏金問題”で揺れた旧安倍派に所属していたが、2024年の衆院選では、関係した同派の所属候補42人のうち、26人が落選。7月の参院選でも、関係した所属候補15人のうち5人が落選している。
高市氏の推薦人は同派から14人いたが、衆院選で杉田水脈(みお)氏、鈴木淳司氏、高鳥修一氏、谷川とむ氏、三ツ林裕巳氏、若林健太氏、参院選では赤池誠章氏らが落選。衛藤晟一氏は政界引退を表明していた。
「衆参選挙を受けて、2023年4月には100人だった旧安倍派国会議員は53人にまで減りました。安倍晋三元首相が存命のころは結束力があった安倍派ですが、その後は『5人衆』と呼ばれた幹部たちがまとめきれなかったこともあり、『高市さんは推薦人を集められるのか』と心配されているのです。
2024年の総裁選で高市氏を支持した、麻生太郎党最高顧問と会談を重ねていますが、麻生氏から『支持をする』という言質は取れていないようです」(政治記者)
物価高対策、経済対策は待ったなしだが、相変わらず自民党はコップのなかの戦いを繰り広げているようだ。