社会・政治社会・政治

小泉進次郎氏にささやかれる総裁選「不出馬」の可能性…指摘される「経験不足」に、本人も慎重な態度崩さず

社会・政治
記事投稿日:2025.09.10 17:40 最終更新日:2025.09.10 17:40
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
小泉進次郎氏にささやかれる総裁選「不出馬」の可能性…指摘される「経験不足」に、本人も慎重な態度崩さず

小泉進次郎農水相

 

小泉進次郎農水相は、総裁選立候補しないのではないかという情報が、9月9日から を駆けめぐっています」

 

 そう語るのは、自民党のベテラン秘書だ。

 

 石破茂首相が9月7日に辞任を表明したことにより、石破氏の後任を選ぶ総裁選について、自民党は国会議員票に加え、党員・党友による「党員投票」も実施するいわゆる「フルスペック方式」での実施を決めた。

 

 9月22日に告示され、10月3日に党員投票が締め切られ、翌4日に議員投票の投開票、党員投票の開票がおこなわれ、新総裁が決まる。

 

 

 政治担当記者が言う。

 

「9月6日の夜、自民党副総裁の菅義偉元首相と小泉進次郎農林水産相が石破氏への説得にあたり、最終的には党の分断を回避するため、石破氏が説得に折れた形となりました。総理経験者で、同じく辞任に追い込まれた経験がある菅元首相の説得が効いたと聞いています。

 

 総裁選は、いまのところ、本命視されている小泉農水相と対抗の高市早苗前経済安全保障担当相を軸に展開していくとみられます。ただし、小泉氏はまだ態度を明らかにしていません」

 

 永田町では、その肝心の小泉氏の不出馬がささやかれ始めたという。どういうことなのか。前出のベテラン秘書が続ける。

 

「党内では『進次郎さんは出馬しないだろう』という見方が出てきました。要するに、石破さんを説得して辞めさせておいて、自分が出るわけにはいかないでしょ、ということです。

 

 進次郎さんが出馬するなら、閣僚仲間や議員仲間は誰も彼のことを信用しなくなるのではないか、というのがその理由です。自分が一刻も早く首相になるため、石破さんに引導を渡したのかという、うがった見方をする人たちも出てくるでしょう。

 

 説得にあたった進次郎さんの本心は、自分が首相になるためではなかったはずです。総裁選前倒しを要求するには署名が必要で、賛成した議員の名前が出ると党を分断することになりかねず、それを避けたいという気持ちだったと思います。ただ、今回は出馬すると筋が通らないという見方が党内から出てしまいました」

 

 小泉氏の不出馬説については、朝日新聞政治部出身でTBSスペシャルコメンテーターを務める星浩氏が、8日に放送されたニュース番組『news23』(TBS系)で、立候補しない可能性があると指摘していた。

 

 星氏は番組で「小泉さんはおそらく出馬に意欲はあるんですが、弱点は幹事長とか政調会長とか外相とか、主要ポストをやっていない」と経験不足を指摘。

 

 そして、小泉氏自身もそのことを理解しており、「経験が豊富な林(芳正官房長官)さんと連携する道もあるのかなというのも小泉さんの頭の片隅にある」と述べていた。

 

 そして「最初から出馬しない、ないしは決選投票のときに林さんと組むとか。最初からそういうことを描きながらやるというのも、頭の片隅にあると思いますね」とも話し、小泉氏の胸中を「相当、慎重に考えていると思います」と語った。

 

 政治部記者もこう言う。

 

「小泉さんは、石破さんに言うなれば『切腹しろ』と迫った手前、自分が出馬するとは言えないのではないでしょうか。小泉さんの後ろ盾である菅元総理も、今回小泉氏が出馬することに対して前向きではないようですし、小泉氏にもその考えは伝えていると聞いています。星さんが指摘したことは、確かに一理あると思います。

 

 経験不足の小泉氏が、米トランプ大統領をはじめ、近隣の中国や韓国と対等に渡りあえるのか、不安を感じます。そうした点から考えると、今回の出馬は見送る可能性が十分あると思います。

 

 林官房長官と高市さんが今後は軸になるかもしれません。党内も林さんなら文句は出ないでしょうし、公明党も林さんなら連立を維持するでしょう」

 

 公明党の斉藤鉄夫代表は、7日、自民党の次期総裁について「保守中道路線の私たちの理念に沿った方でなければ、連立政権を組むわけにはいかない」と述べていた。

 

「これは保守色の強い高市さんとは組めないと、けん制したとみられます」(前出の政治部記者)

 

 小泉氏の不出馬の可能性について、別の自民党関係者はこう話す。

 

「小泉さんはまだ若いし、これからがあります。

 

 長期政権を築いた安倍晋三元首相だって、森喜朗内閣で内閣官房副長官に就任したのは、小泉さんの44歳より1つ上の45歳のときです。山崎拓元幹事長の女性スキャンダルがもとで、小泉純一郎内閣で幹事長に異例の抜擢をされたのが49歳。内閣官房長官として初入閣したのは51歳のときでした。そして、その約1年後に総裁、総理となられたわけです。

 

 小泉さんは今回の出馬を見送り、経験を積み重ねたうえで本格政権を樹立すればいい。小泉さんの後見人である菅さんもその意向のようです。

 

 新政権で、官房長官や外相などの要職に就き、己を磨いたうえでも遅くないと思います。あとは、総裁選で自分の推薦人になる予定だった議員らを説得すればいいことです」

 

 10日、茂木敏充前幹事長が総裁選への立候補を正式に表明した。林官房長官も立候補の意向を固め、高市氏も近く立候補を表明する予定だ。

 

 小泉進次郎氏の動向に注目が集まる。

続きを見る
12

今、あなたにおすすめの記事

社会・政治一覧をもっと見る